透明な円筒に水を入れてその中に白色の触媒を入れた後、光を当てた。すると白色の触媒がみるみる黒に変わり、表面に小さな起泡が多量に生成され始める。まるで透明な炭酸飲料を振ったように、空気泡が次々と水面に浮き上がっていく。光を放出していた電球のスイッチを消すと、その時になってようやく起泡の生成が止まった。この小さな空気泡の正体は他でもない水素。文在寅(ムン・ジェイン)政府が2030年の商用化を目指している次世代新再生エネルギー源だ。
体内の酵素の原理を模倣して水素生産効率を従来比50%以上高めた「光触媒」が世界に先駆けて開発された。従来のプラチナ(白金)素材の光触媒を銅に変えて、これを原子単位に分けて水素生産効率を高めた。日光と水だけで水素の生産が可能だ。基礎科学研究院(IBS)ナノ粒子研究団をはじめとする国内の共同研究チームは21日、このような方式で水素を生産する「単原子の銅・二酸化チタン触媒」を開発したと明らかにした。原料が安く、効率に優れていて今後水素経済の活性化を牽引することができる技術というのが研究陣の説明だ。
研究を主導した玄澤煥(ヒョン・テクァン)IBSナノ粒子研究団長は「水素経済が一般化するためには安く水素を生産してこれを燃料電池として保存する技術が必須」とし「その開始点である水素生産で困難があれば、水素経済は出発点にさえ立つことはできない」として関連研究の重要性を強調した。実際、今年1月、文在寅政府が「水素経済活性化ロードマップ」を発表して本格的に水素経済にドライブをかけたが、最も重要な水素生産方式に対して学界や産業界の指摘が続いている。
今回、新たに開発された光触媒は、希少で高価なプラチナの代わりに銅を使って経済性と水素生産効率を高めている。共同で研究を進めたソウル大学材料工学部のナム・ギテ教授は「銅を原子単位に分離した後、二酸化チタンの上に砂のように散らし、伝達された光の40%以上を水素に転換する高効率の触媒を開発した」とし「新型触媒1グラムは1時間当たり約30ミリグラムの水素を生産できて純粋二酸化チタン触媒だけを使ったときより生産性が33倍高まった」と明らかにした。
研究チームは人体の中の酵素から触媒のアイデアを得た。玄団長は「最も効率的な触媒はまさに人の酵素」とし「摂氏37度の常温と1気圧の日常的な環境で私たちの体に必要な酵素を正確に作り出す」と明らかにした。現在、石油化学工程を通じて作られる「副生水素」の場合、700~1000度、3~25気圧水準の高温・高圧環境だけで生成されるが、新型触媒は酵素とともに水や日光など、日常的な環境を利用して水素を生産する。特に、副産物が酸素だけで、銅触媒は再使用が可能で環境にやさしいという長所もある。
ナム教授は「従来の触媒は分子水準で大きく一つになっていて分子の表面だけで反応が起きるが、原子を別に取っておけば原子表面全体で反応が起きて効率が高まる」としながら「原料になった二酸化チタンと銅の価格が非常に安くリサイクルが可能なため、経済性・環境性・効率の三兎を得た研究だと考える」と明らかにした。
しかし研究陣は「生産された水素を効率的に保存して燃料電池にする技術も同時に発展してこそ水素経済が完成される」としながら関連技術の開発に対する必要性も強調した。一方、この研究結果は23日、国際学術誌「Nature Materials(ネイチャー・マテリアルズ)」に掲載された。
体内の酵素の原理を模倣して水素生産効率を従来比50%以上高めた「光触媒」が世界に先駆けて開発された。従来のプラチナ(白金)素材の光触媒を銅に変えて、これを原子単位に分けて水素生産効率を高めた。日光と水だけで水素の生産が可能だ。基礎科学研究院(IBS)ナノ粒子研究団をはじめとする国内の共同研究チームは21日、このような方式で水素を生産する「単原子の銅・二酸化チタン触媒」を開発したと明らかにした。原料が安く、効率に優れていて今後水素経済の活性化を牽引することができる技術というのが研究陣の説明だ。
研究を主導した玄澤煥(ヒョン・テクァン)IBSナノ粒子研究団長は「水素経済が一般化するためには安く水素を生産してこれを燃料電池として保存する技術が必須」とし「その開始点である水素生産で困難があれば、水素経済は出発点にさえ立つことはできない」として関連研究の重要性を強調した。実際、今年1月、文在寅政府が「水素経済活性化ロードマップ」を発表して本格的に水素経済にドライブをかけたが、最も重要な水素生産方式に対して学界や産業界の指摘が続いている。
今回、新たに開発された光触媒は、希少で高価なプラチナの代わりに銅を使って経済性と水素生産効率を高めている。共同で研究を進めたソウル大学材料工学部のナム・ギテ教授は「銅を原子単位に分離した後、二酸化チタンの上に砂のように散らし、伝達された光の40%以上を水素に転換する高効率の触媒を開発した」とし「新型触媒1グラムは1時間当たり約30ミリグラムの水素を生産できて純粋二酸化チタン触媒だけを使ったときより生産性が33倍高まった」と明らかにした。
研究チームは人体の中の酵素から触媒のアイデアを得た。玄団長は「最も効率的な触媒はまさに人の酵素」とし「摂氏37度の常温と1気圧の日常的な環境で私たちの体に必要な酵素を正確に作り出す」と明らかにした。現在、石油化学工程を通じて作られる「副生水素」の場合、700~1000度、3~25気圧水準の高温・高圧環境だけで生成されるが、新型触媒は酵素とともに水や日光など、日常的な環境を利用して水素を生産する。特に、副産物が酸素だけで、銅触媒は再使用が可能で環境にやさしいという長所もある。
ナム教授は「従来の触媒は分子水準で大きく一つになっていて分子の表面だけで反応が起きるが、原子を別に取っておけば原子表面全体で反応が起きて効率が高まる」としながら「原料になった二酸化チタンと銅の価格が非常に安くリサイクルが可能なため、経済性・環境性・効率の三兎を得た研究だと考える」と明らかにした。
しかし研究陣は「生産された水素を効率的に保存して燃料電池にする技術も同時に発展してこそ水素経済が完成される」としながら関連技術の開発に対する必要性も強調した。一方、この研究結果は23日、国際学術誌「Nature Materials(ネイチャー・マテリアルズ)」に掲載された。
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