江原道旌善郡(チョンソングン)の地下1100メートルに暗黒物質やニュートリノなどを研究するための「宇宙粒子研究施設(ARF)」が本格的に構築される。
基礎科学研究院(IBS)地下実験研究団は今月12日に江原道旌善郡礼美山(イェミサン)一帯のハンドク鉄鋼産業の鉱山でARF着工式を行うと8日、明らかにした。研究団が暗黒物質研究のために運営してきた従来の襄陽(ヤンヤン)地下実験施設より面積が10倍以上大きい2000平方メートル規模で、深さも400メートル深い。
旌善ARFの主な研究対象となる暗黒物質とニュートリノは、宇宙が生成された過程とその構成を把握するための核心要素で、ノーベル物理学賞の筆頭候補にも挙がっている。それだけ研究価値が大きいということだ。
キム・ヨンドクIBS地下実験研究団長は「日本は『カミオカンデ』『スーパーカミオカンデ』のような粒子研究施設を構築し、2回もノーベル物理学賞を受賞した」とし「韓国にもこのような基礎研究施設を追加で建設するということに意味がある」と説明した。
ARF施設が江原道の鉱山の地下1.1キロ地点まで掘る理由は雑音が少ないためだ。IBS側は「暗黒物質とニュートリノが出す信号は敏感度が非常に高い検出器を使用しても1年に数回しか反応しないと予想される」とし「それだけ宇宙線をはじめとするそのほかの背景信号は最大限に減らすことが研究の成敗を左右する」と説明した。
このため世界各国の科学者も地下の深いところに粒子研究施設を構築して研究を進めている。日本は1958年に岐阜県神岡鉱山の地下1000メートルにニュートリノ観測装置「カミオカンデ」を設置し、1996年まで運営した。その後はこの施設をさらに向上させた「スーパーカミオカンデ」がその役割を受け継いで現在まで運営されている。日本は2002年と2015年、この2つの地下粒子研究施設を利用してノーベル物理学賞を受賞した。
小柴昌俊・東京大特別名誉教授(92)は1987年2月、カミオカンデに計5000トンの水を入れて、ニュートリノが水分子の水素原子核と衝突して光を発生させる現象を世界で初めて観察し、これをきっかけに2002年のノーベル物理学賞に選ばれた。梶田隆章・東京大宇宙線研究所長(60)もスーパーカミオカンデに約5万トンの「超純水」を満たしてニュートリノに関する秘密を解き明かした。宇宙から飛び込んでくる宇宙線は地球の大気と衝突して「ミューニュートリノ」と「電子ニュートリノ」を放出するが、ミューニュートリノの一部が地球でタウニュートリノに変わるというのが研究の骨子だった。日本はスーパーカミオカンデに続いて、高感度光センサーを備えた次世代研究施設「ハイパーカミオカンデ」の建設を検討中だ。
このほかイタリアのグランサッソ国立研究所は中部アペニン山脈の地下1.4キロ地点に、米国はサウスダコタ州の地下1.6キロ地点にサンフォード地下研究所を構築し、関連研究を進めている。
キム・ヨンドク団長は「現在、襄陽の地下実験施設では暗黒物質の候補に挙がっているWIMPs、アクシオンなど物質に関する理論を検証する作業が進行中」とし「今後建設される旌善ARFでは、さらにアップグレードした『次世代暗黒物質実験』を続ける」と明らかにした。
一方、IBSの関係者は「2020年に旌善ARF構築を完了し、2021年に本格的な実験を進める予定」とし「このために配分された220億ウォン(約22億円)の予算に加えて数十億ウォンの財源が追加で投入されるだろう」と伝えた。
基礎科学研究院(IBS)地下実験研究団は今月12日に江原道旌善郡礼美山(イェミサン)一帯のハンドク鉄鋼産業の鉱山でARF着工式を行うと8日、明らかにした。研究団が暗黒物質研究のために運営してきた従来の襄陽(ヤンヤン)地下実験施設より面積が10倍以上大きい2000平方メートル規模で、深さも400メートル深い。
旌善ARFの主な研究対象となる暗黒物質とニュートリノは、宇宙が生成された過程とその構成を把握するための核心要素で、ノーベル物理学賞の筆頭候補にも挙がっている。それだけ研究価値が大きいということだ。
キム・ヨンドクIBS地下実験研究団長は「日本は『カミオカンデ』『スーパーカミオカンデ』のような粒子研究施設を構築し、2回もノーベル物理学賞を受賞した」とし「韓国にもこのような基礎研究施設を追加で建設するということに意味がある」と説明した。
ARF施設が江原道の鉱山の地下1.1キロ地点まで掘る理由は雑音が少ないためだ。IBS側は「暗黒物質とニュートリノが出す信号は敏感度が非常に高い検出器を使用しても1年に数回しか反応しないと予想される」とし「それだけ宇宙線をはじめとするそのほかの背景信号は最大限に減らすことが研究の成敗を左右する」と説明した。
このため世界各国の科学者も地下の深いところに粒子研究施設を構築して研究を進めている。日本は1958年に岐阜県神岡鉱山の地下1000メートルにニュートリノ観測装置「カミオカンデ」を設置し、1996年まで運営した。その後はこの施設をさらに向上させた「スーパーカミオカンデ」がその役割を受け継いで現在まで運営されている。日本は2002年と2015年、この2つの地下粒子研究施設を利用してノーベル物理学賞を受賞した。
小柴昌俊・東京大特別名誉教授(92)は1987年2月、カミオカンデに計5000トンの水を入れて、ニュートリノが水分子の水素原子核と衝突して光を発生させる現象を世界で初めて観察し、これをきっかけに2002年のノーベル物理学賞に選ばれた。梶田隆章・東京大宇宙線研究所長(60)もスーパーカミオカンデに約5万トンの「超純水」を満たしてニュートリノに関する秘密を解き明かした。宇宙から飛び込んでくる宇宙線は地球の大気と衝突して「ミューニュートリノ」と「電子ニュートリノ」を放出するが、ミューニュートリノの一部が地球でタウニュートリノに変わるというのが研究の骨子だった。日本はスーパーカミオカンデに続いて、高感度光センサーを備えた次世代研究施設「ハイパーカミオカンデ」の建設を検討中だ。
このほかイタリアのグランサッソ国立研究所は中部アペニン山脈の地下1.4キロ地点に、米国はサウスダコタ州の地下1.6キロ地点にサンフォード地下研究所を構築し、関連研究を進めている。
キム・ヨンドク団長は「現在、襄陽の地下実験施設では暗黒物質の候補に挙がっているWIMPs、アクシオンなど物質に関する理論を検証する作業が進行中」とし「今後建設される旌善ARFでは、さらにアップグレードした『次世代暗黒物質実験』を続ける」と明らかにした。
一方、IBSの関係者は「2020年に旌善ARF構築を完了し、2021年に本格的な実験を進める予定」とし「このために配分された220億ウォン(約22億円)の予算に加えて数十億ウォンの財源が追加で投入されるだろう」と伝えた。
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