北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の4回目の訪中に関し、北朝鮮国営メディアが8日午前、「中国の招請で金委員長が中国を訪問した」と伝えた。韓国政府の当局者は「8日は金委員長の誕生日だが、北では内部的に特別な行事がなかった」とし「ところが中国の習近平国家主席が招請して誕生日パーティーをする姿を演出することで朝中血盟を誇示しようという目的」と分析した。金委員長の「誕生日訪中」は結局、トランプ大統領に向けた多目的メッセージが込められているという分析だ。北京を訪問しながらも金委員長の目と考えはワシントンに向いているということだ。
◆新年の辞の「平和体制」を行動に
金委員長は1日の「新年の辞」で、米国に関連する内容を昨年の3倍に増やし、今年の政策の課題にした。そして「停戦協定の当事者との緊密な連携のもと、朝鮮半島の現停戦体系を平和体系に転換するための多者交渉も積極的に推進する」と予告した。「これを通じて恒久的な平和の土台を実質的に確保しなければいけない」とも強調した。こうした点で今回の訪中は停戦協定署名の当事者であり信頼できる存在の中国と平和体制の協議を進めるという意思表示と読み取ることができる。「新年の辞」の平和体系の部分を行動に移したという見方が出ている。全賢俊(チョン・ヒョンジュン)韓半島平和フォーラム副理事長は「南北は昨年の首脳会談で年内(2018年中)に終戦宣言をすることにした」とし「しかし米国が消極的な態度を見せて実現せず、米朝直接談判でもうまくいかないため、北の友軍の中国を引き込んで米国との交渉で優位に立とうという布石」と分析した。ホワイトハウスに向けて2回目の米朝首脳会談では平和体制の議題を持ち出すよう要求したのと変わらないということだ。
◆トランプ大統領に直接取引を要求
韓国外交部当局者は今回の訪中について「米朝首脳会談をそれだけ望むという信号を米国に投げかけたと見ることができる」と評価した。ただ、複数の消息筋によると、非核化のための米朝実務交渉は進展がないという。こうした状況で2回目の米朝首脳会談が実現する場合、昨年の最初の米朝首脳会談のように非核化ロードマップ合意文が完成していない状態でひとまず両首脳が会い、大きな枠で合意するような「トップダウン方式」になる可能性が高い。したがって今回の訪中の対米メッセージには首脳同士が会って直接取引しようという無言の提案も含まれたという分析が可能だ。韓米関係に詳しい情報筋は「米朝間の高官級会談がまともに作動しないまま2回目の米朝首脳会談に直行する可能性もある」とし「これは十分に可能なシナリオ」と指摘した。
◆貿易戦争に北核カード
専門家は特に今回の訪中が、貿易戦争をする米国と中国が北京で協議に入った時点に実現したという点に注目している。ちょうど北京では7日から米国と中国が次官級の貿易交渉を行っていた。米中の経済戦争の現場に金委員長が顔を見せたのだ。政府当局者は「金正日(キム・ジョンイル)総書記の死去(2011年)以降、北と中国は疎遠な関係だった」とし「金委員長が昨年上半期に中国を3回も訪問して関係を復元し、今回は米国と中国の経済の戦場に金委員長が登場することで中国が北朝鮮カードを米国にちらつかせるのを手伝った」と評価した。ホワイトハウスに向けて経済で中国に圧力を加える場合、北朝鮮核問題の解決に悪影響が及ぶこともあるということだ。この当局者は「突然の訪中ではなく事前に十分な協議をして行われたものだ」と話した。
◆新年の辞の「平和体制」を行動に
金委員長は1日の「新年の辞」で、米国に関連する内容を昨年の3倍に増やし、今年の政策の課題にした。そして「停戦協定の当事者との緊密な連携のもと、朝鮮半島の現停戦体系を平和体系に転換するための多者交渉も積極的に推進する」と予告した。「これを通じて恒久的な平和の土台を実質的に確保しなければいけない」とも強調した。こうした点で今回の訪中は停戦協定署名の当事者であり信頼できる存在の中国と平和体制の協議を進めるという意思表示と読み取ることができる。「新年の辞」の平和体系の部分を行動に移したという見方が出ている。全賢俊(チョン・ヒョンジュン)韓半島平和フォーラム副理事長は「南北は昨年の首脳会談で年内(2018年中)に終戦宣言をすることにした」とし「しかし米国が消極的な態度を見せて実現せず、米朝直接談判でもうまくいかないため、北の友軍の中国を引き込んで米国との交渉で優位に立とうという布石」と分析した。ホワイトハウスに向けて2回目の米朝首脳会談では平和体制の議題を持ち出すよう要求したのと変わらないということだ。
◆トランプ大統領に直接取引を要求
韓国外交部当局者は今回の訪中について「米朝首脳会談をそれだけ望むという信号を米国に投げかけたと見ることができる」と評価した。ただ、複数の消息筋によると、非核化のための米朝実務交渉は進展がないという。こうした状況で2回目の米朝首脳会談が実現する場合、昨年の最初の米朝首脳会談のように非核化ロードマップ合意文が完成していない状態でひとまず両首脳が会い、大きな枠で合意するような「トップダウン方式」になる可能性が高い。したがって今回の訪中の対米メッセージには首脳同士が会って直接取引しようという無言の提案も含まれたという分析が可能だ。韓米関係に詳しい情報筋は「米朝間の高官級会談がまともに作動しないまま2回目の米朝首脳会談に直行する可能性もある」とし「これは十分に可能なシナリオ」と指摘した。
◆貿易戦争に北核カード
専門家は特に今回の訪中が、貿易戦争をする米国と中国が北京で協議に入った時点に実現したという点に注目している。ちょうど北京では7日から米国と中国が次官級の貿易交渉を行っていた。米中の経済戦争の現場に金委員長が顔を見せたのだ。政府当局者は「金正日(キム・ジョンイル)総書記の死去(2011年)以降、北と中国は疎遠な関係だった」とし「金委員長が昨年上半期に中国を3回も訪問して関係を復元し、今回は米国と中国の経済の戦場に金委員長が登場することで中国が北朝鮮カードを米国にちらつかせるのを手伝った」と評価した。ホワイトハウスに向けて経済で中国に圧力を加える場合、北朝鮮核問題の解決に悪影響が及ぶこともあるということだ。この当局者は「突然の訪中ではなく事前に十分な協議をして行われたものだ」と話した。
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