日帝強制徴用損害賠償事件の再上告審宣告が３０日に開かれる。２０１３年８月、同件が大法院（最高裁に相当）に上告されてから５年２カ月ぶりに最終結論が出るということで、「日本の韓半島（朝鮮半島）植民支配が合法」という前提で下された日本裁判所の判決が韓国憲法でどう扱われるかが核心の争点だ。

韓国大法院全員合議体は３０日午後２時、イ・チュンシクさん（９４）ら強制徴用被害者４人が新日鉄住金（旧・新日本製鉄）を相手取って起こした損害賠償請求訴訟の再上告審宣告期日を開く。大法院だけで２回目の判断となり、再上告されてから５年２カ月となる。

４人の原告のうち２人は１９９７年日本裁判所に同じ内容の訴訟を起こして敗訴し、２００３年１０月に判決が確定した。これについて、原告は２００５年２月に韓国裁判所に１人あたり１億ウォン（約９８４万円）の慰謝料訴訟を起こした。１・２審とも「日本の判決内容が大韓民国の善良な風俗とその他社会秩序に照らして許容できないとはいえない。日本の確定判決は我が国でも認められる」とし、原告敗訴の判決を下した。


だが、２０１２年５月大法院は「日本裁判所の判決理由は日帝強占期の強制動員そのものを不法だと見ている大韓民国憲法の核心的価値と正面から衝突するもの」としながら「日本の判決をそのまま承認すれば、大韓民国の善良な風俗やその他の社会秩序に違反する」としながら、原告敗訴とした原審の判断を覆して事件をソウル高裁に差し戻した。

宣告の結果によっては韓日関係に大きな波紋が広がることが予想される。日本外務省は、韓国裁判所で日本企業の敗訴が確定した場合、１９６５年韓日請求権・経済協力協定違反で国際司法裁判所（ＩＣＪ）に提訴するという方針を固めたことが分かった。