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「金正恩、トランプに適当なストレス与え妥協誘導戦術」(2)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
金正恩国務委員長は短距離ミサイル試験をした期間にトランプ米大統領に親書を送った。トランプの忍耐の限界を超えないとするジェスチャーとみられる。

Q:互いに苦痛な状況であるべきというが、トランプは難しい状況ではないようだ。

A:「大統領選挙を控え経済状況が尋常でない。外交的には見せたものがほとんどない。米中貿易交渉も遅々として進まない。成果を出さなければならないプレッシャーを感じられる状況だ。こうした意味で米朝の膠着状態は長くは続かないとみる」。


Q:北アイルランドと交渉をした経験を基にそのように予想するのか。

A:「そうだ。北アイルランド和平の道のりは大変だった。聖金曜日協定以降もテロが発生し英国人29人が死亡した。平和交渉そのものが失敗に終わりそうだった。だが当時のアイルランド首相がテロを正面から批判した。アイルランドの政治リーダーのうち北アイルランドの武装団体のテロを公開的に批判した人はそれまでいなかった。対話のモメンタムが維持された」。

Q:文在寅(ムン・ジェイン)大統領の仲裁の役割をめぐり韓国で論争中だ。平和交渉をしてみた人として文大統領の仲裁をどのように評価するか。

A:「米朝交渉がまだ妥結しておらず仲裁者として成功したと言うには早い。文大統領が北朝鮮の金正恩委員長と米国のトランプ大統領の双方と信頼を積んだことだけは明らかにみえる。これは膠着状態を乗り越えて交渉を再び始めるのに重要な踏み石になる」。

パウエル氏は評論家として英国政治を診断してきた。普段彼は英国政治がシステム危機に置かれていると指摘した。最近の英国の状況に対しても尋ねた。

◇ジョンソン英首相、合意なき離脱で衝撃与える

Q:英国のEU離脱国民投票以降に英国政治が漂流している。

A:「英国政治史を見ると1920~30年代に政治リーダーが無気力症状を見せた。そうした事態が最近になり再発している。保守党と労働党のリーダーが党内でリーダーシップを発揮できずにいる。分裂のためだ」。

Q:ジョンソン英首相が「合意なき離脱」をするようだ。

A:「ジョンソン氏は合意なき離脱を断行しEU首脳らに衝撃を与えた後に自由貿易交渉(FTA)を推進する意向を持っているようだ。一種のショック療法だ。だが私がブレア首相とともに交渉してみて知っているが、EUのリーダーにその戦術が通じるのか疑問だ」。



「金正恩、トランプに適当なストレス与え妥協誘導戦術」(1)

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