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後退する韓国の自動車輸出、エコカーは好調

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

現代車「コナ」[写真 現代車]

5月にCNNインターナショナルのフォーミュラE(電気自動車レース)番組「スーパーチャージド」に起亜自動車の電気自動車「ニロEV」が登場した。番組進行者のニッキー・シールズは英国の有名自動車雑誌「ホワット・カー?」とともにロンドン~パリ間370キロメートル区間を走った。シールズは「テスラの半額の車で12ドル分だけ充電すればロンドンからパリまで走ってもさらに100キロメートル走れる」と驚いた。

危機に陥った韓国の自動車産業がエコカーで活路を模索できるという分析が出された。

自動車輸出は毎年減少しているがエコカー輸出が大きく増え今年韓国が輸出する自動車の10台中1台はエコカーになる見通しだ。


韓国自動車産業協会(KAMA)が16日に明らかにしたところによると、韓国の自動車輸出台数は2012年の317万台から昨年は245万台に大幅に減った。

だが同じ期間にエコカー輸出は3万5000台から19万6000台まで増えた。自動車輸出でエコカーが占める割合も1.1%から8.0%に増え、今年は4月までの自動車輸出でエコカーの割合は9.3%に上った。

KAMA関係者は「2012~2018年に自動車輸出が年平均4.2%減少したがエコカー輸出は年平均33.1%増え、質的構成が変化した。今年の自動車輸出でエコカーが占める割合は10%に迫ることになるだろう」と予想した。

韓国はエコカー開発が競合国に比べ遅れている方だった。エコカー輸出は2010年には「ソナタ・ハイブリッド」が唯一だったが、この数年間でハイブリッドカー、電気自動車、水素電気自動車などラインナップを拡大し、昨年には14種類まで増えた。

後発走者だがエコカー分野に集中投資して商品性を認められたのが輸出増加の原因というのがKAMAの分析だ。現代自動車「アイオニックEV」は2017年と2018年に米国市場で小型車で最も燃料効率が高い車にも選ばれた。「コナ・エレクトリック」は2019年に北米カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、昨年は英ネクストグリーンカーアワードでカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。ニロEVは英ホワット・カー・アワードでカー・オブ・ザ・イヤーになった。

輸出地域も多角化した。2014年まではエコカー輸出の90%以上が北米地域に集中したが、2015年に欧州連合(EU)地域に拡大し昨年にはEUが全体の45.7%を占める最大輸出地域に浮上した。国別では米国が4万6329台で最も多く、イスラエルが2万3149台、英国が1万5793台、ドイツが1万1919台、スペインが1万1676台の順だった。

しかし残された課題も多い。最近の日本の貿易報復で経験したように、核心素材部品の自給比率を高めなければいつでも危機に陥りかねないためだ。

電気自動車バッテリー製造分野では世界最高水準の競争力を備えたが電気自動車の核心技術であるモーター、インバータ、バッテリー素材などの技術の相当部分を日本など海外に依存している。水素電気自動車も製造部門で最高の技術力を備えたのに対し核心部品である燃料電池スタック、水素貯蔵装置、水素供給装置などは輸入に依存する。

KAMAの鄭晩基(チョン・マンギ)会長は「韓国の自動車産業はグローバル環境規制に対応するためにエコカー開発を拡大し輸出市場別に対応戦略を立てなくてはならない。核心部品素材開発を活性化できるよう政府が企業の研究開発や設備投資に対する税制支援も先進国水準に高めなければならない」と話した。



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