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米国「キャンプに救急ヘリ飛ばすときも北の許可受けなければならないのか」 南北軍事合意に不快感(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
だが、これらの措置は停戦協定を維持して存続させる役割を担当している国連司令部の協力なくしては不可能だ。たとえば、DMZ内で地雷除去作業をするには国連司令部からDMZの出入りに対する承認を受けなければならない。事実上、米国が軍事分野合意書履行に印鑑を押してこそ現実化することができる。

政府は米国と十分に議論したという立場だ。宋永武(ソン・ヨンム)前国防部長官は退任式当日の21日午前、米国国防総省のジェームズ・マティス長官に電話をかけて軍事分野合意書について説明をした。新しく着任した鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)長官が24日、JSA警備大隊を訪問した時、ウェイン・エア国連司令部副司令官は「国連司令部は平壌で成立した南北間軍事分野合意を積極的に支持し、支援する」と述べたと国防部は強調した。

だが、今まで国防総省の公式立場は、クリストファー・ローガン報道官が19日(現地時間)、「軍事分野合意書内容は同盟である韓国と共に徹底的に検討していく」と言及したのがすべてだ。韓東(ハンドン)大学国際地域学科のパク・ウォンゴン教授は「米国が軍事分野合意書を支持したとすれば、『歓迎する』と表現しただろう」としながら「韓米が軍事分野合意書に対する情報と認識を十分に共有しなかったようだ」と述べた。


また別の政府消息筋は「米国は韓国が軍事分野合意書を事前に十分に説明しなかったと思っているようだ」とし「軍事分野合意書が北朝鮮の非核化速度よりも上回っていることを憂慮している」と述べた。峨山(アサン)政策研究院安保統一センターの申範チョル(シン・ボムチョル)センター長は「米国は韓米同盟を考慮して軍事分野合意書を公開的に反対することはないが、DMZの出入り手続きなど国連司令部の承認事項を今後厳しく審査する可能性が高い」と話した。

米軍当局は今後、南北軍事共同委員会をめぐり韓国と異なる声を出す可能性がある。軍事分野合意書は軍事共同委員会の設置を明示している。南北次官級要人が共同委員長を務めることが予想される軍事共同委員会は、西海平和水域と北側船舶の海州(ヘジュ)直航路の利用などを協議する予定だ。また軍事共同委員会では、相手を狙った大規模な軍事演習・武力増強、多様な形態の封鎖・遮断・航行妨害、相手に対する偵察行為の中止なども議題にのぼる可能性がある。つまり、米国を抜きにしたまま南北が軍事懸案を決める構造ができあがりかねないということだ。

北韓大学校大学院のチャ・ドゥヒョン兼任教授は「北朝鮮が軍事共同委員会を通じて停戦体制を管理する国連司令部傘下の軍事停戦委員会の役割を意図的に縮小する可能性がある」とし「北朝鮮が国連司令部の無力化と韓米同盟に分離を狙っているのかもしれない」と主張した。



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