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米中貿易戦争で片方に寄るのは致命的敗着(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
このように見ると、米中協力の重要性を再確認しながらも、冷戦の影は色濃くなる可能性が高い。すなわち過去の閉鎖的陣営論理に立脚した冷戦型両極体制がイデオロギーの分化、グローバルバリューチェーンの陣営化、軍備競争を特徴とする冷戦2.0に進化する可能性がある。根本的には異なる文明、異なる理念との衝突が内在している。

米中貿易戦争の波紋は韓国の選択のジレンマを深める。すでに米中ともに韓国に「賢明な選択をすべき」と圧力を加え始めた。これに対し米国の力をありのままに見て中国と距離を置くべきだという解決方法が登場した。THAAD事態によって対中国経済依存が安全保障リスクに転換するのを学習した結果だ。

しかし、1つ目、中国は韓国にとって世界最大の市場であり、研究・開発基地であり、第4次産業革命の実験場という点で、ここを迂回してグローバル企業として生存するのは難しい。2つ目、5G時代を率いる力は「価格に対する性能」ではなく、性能、すなわち超格差を消費するところにある。したがって技術の完成度が高く市場と企業が合理的に選択した中国製品を、検証されていないセキュリティー脆弱性だけで排斥するのは難しい。


3つ目、中国市場の特性上、一度出れば新しく参入する壁ははるかに高まる。日本のトヨタ自動車が中国電気自動車バッテリー会社と戦略的提携をする理由もここにある。4つ目、韓半島非核化と恒久的平和体制を構築しようとする状況で、中国の建設的な役割は依然として重要だ。韓半島非核化の動力が弱まるのを防ぐためにも中国を戦略的視野に置く必要がある。

したがって米中貿易戦争を拡大解釈し、親米・親中フレームにはまることを警戒する必要がある。WTO規則が支配する単一のグローバル市場が変わり、国際秩序も根本的な転換を迎えているからだ。こうした状況では恐怖本能を抑制して落ち着く必要がある。

まず、政府は企業と市場の不確実性を減らし、私企業の経済活動に関与しないというメッセージを発信しながら、誤解が誤った判断を招くのを防ぐために疎通を強化する必要がある。5G装備のセキュリティー問題もドイツや英国のように国際認証機関の審査を強化する方法で接近することができる。急ぐべきことは韓半島を含む新しいグローバルサプライチェーンを構築し、国-企業-家計が知恵を合わせてファーストムーバー(first mover)に向けた長期戦略の合意を作ることだ。

李熙玉(イ・ヒオク)/成均館大政治外交学科教授/成均中国研究所長/リセットコリア外交安保分科委員



米中貿易戦争で片方に寄るのは致命的敗着(1)


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