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韓国外交はストップし、韓国企業はむちで打たれる

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ロッテマートは中国で運営するスーパー3店の閉店を検討中だ。2012年にオープンした北京・安貞橋店の様子。(写真=ロッテマート)

尹富真サムスン電子消費者家電部門代表(手前)が昨年9月に買収した米家電会社デイコーのロサンゼルス工場を視察している。(写真=サムスン電子)

韓国企業が力の論理に振り回されている。強大国の保護貿易主義と安保主義に押され事業をたたんだり泣く泣く工場を作る。「政府が盾の役割をすべきだ」という注文が出てくる理由だ。

ロッテマートは中国・北京近郊のロッテスーパー3店を閉店することを検討していると3日に明らかにした。これは韓国の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備に対する中国政府の報復と関係がなくはない。ロッテ関係者は「THAAD問題が中国国内事業に否定的な影響を及ぼした側面がなくはない。こうした雰囲気では業績改善が難しいと判断された3店を急いで整理しようとするもの」と話した。

ロッテは1994年からロッテ百貨店など22の系列会社が中国で事業を展開している。昨年THAAD問題が起きた後、ロッテマート、ロッテケミカル、ロッテ製菓の中国法人が同時多発的に強力な税務調査と消防点検を受け「中国事業が危機に直面するのではないか」との懸念が出てきた。それでも中国から手を引くのも難しい。韓国国内の免税店と百貨店の主要顧客が中国人の上に、これまで中国に投資した資金だけでも10兆ウォンに達するためだ。


◇トランプ大統領の圧迫に…サムスン・LG、人件費高い米国に工場新設準備

トランプ大統領の「ありがとう、サムスン」というツイートで圧迫を受けている韓国家電業界も米国工場の敷地候補を絞り込んでいくなど工場設立準備に忙しい。家電業界によるとサムスン電子は米サウスカロライナ州とアラバマ州を、LGエレクトロニクスはテネシー州を有力工場候補地に圧縮した。サムスン電子家電部門関係者は「先月からサウスカロライナに工場を作るという噂が広がっている。100ウォン売って5ウォンが残るかどうかという家電産業が関税のような大型リスクを知らないふりできないだろう」と話した。

LGエレクトロニクスは「上半期中に米国工場設立に対するビジョンを明らかにする計画だ。80%ほど検討作業が完了した」と言及し事実上工場設立を既定事実化した。

米国での家電工場設立は苦渋の選択だ。「計算機をいくらたたいても答は出ないだろう」というのが市場分析だ。市場調査機関トレーディングエコノミクスによると、先月基準で米国の時間当たり平均賃金は21.84ドル。メキシコの平均日当15.59ドルよりも高い。工場建設費用まで考慮すれば5%前後の家電営業利益率で耐えるのは難しい水準の投資になる見通しだ。

だが手をこまねいているには米国市場はとても大きく重要だ。高麗(コリョ)大学経営学科のチョ・ミョンヒョン教授は「もし北米自由貿易協定(NAFTA)脱退と30%水準の国境税賦課が現実化するならば韓国の家電業界は価格競争力を大きく失うだろう。通商圧力に備え企業ではトランプ政権に調子を合わせるふりでもするほかない状況」と話した。

専門家らは強大国の無理な要求を適切に止められる「外交の盾」が物足りないと口をそろえる。崇実(スンシル)大学経済学科のオン・ギウン教授は「韓国政府の外交的努力が事実上止まった状況のため企業が受ける被害はさらに大きくなりかねない」と指摘した。韓国国際通商学会長を務める梨花(イファ)女子大学のチェ・ビョンイル国際大学院教授も「政府が力を失ったこの時には民間の力を総動員するのが重要だ。組織力に基づいた『物理的外交』ではなく、ネットワークを活用した『化学的外交』に注力しなければならない」と強調した。



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