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【社説】韓国、粒子状物質と黄砂で「マスク共和国」に?

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ソウル大保健大学院のイ・ギヨン教授は21日に開催された「粒子状物質、どうするべきか」というテーマの討論会で、「微小粒子状物質が多い日に外出を自制してマスクを使用するよう市民に伝える対処案は効果がない」と主張した。微小粒子状物質が黄砂マスクで完全に遮断されるわけでもなく、粒子が小さく室内に浸透するためだという。工場で着用する産業用マスクがまだ効果はあると勧告した。遠からず防毒マスクの話が出てもおかしくないほど大気汚染は日々悪化している。粒子状物質から逃避するところがないというのが我々が直面している現実だ。

妙案がないためマスクに頼る心情は理解できる。警察庁は新型黄砂マスク製品4980個を購入し、交通警察官に支給する計画だ。先日、ソウル市をはじめ全国教育庁は粒子状物質が多い日には野外授業を自制し、生徒にマスクを着用させるという対策を出した。これでは国民全員が顔を隠して歩く「マスク共和国」になるのではないか心配だ。

国民はこうした状況になるまで国と公務員は何をしていたのかと問うている。粒子状物質の主犯は石炭火力発電所、自動車の排気ガス、暖房燃料、工場の媒煙などさまざまだ。中国発の粒子状物質も多い。原因を知れば解決策を提示して解決する責務が国と公務員にはある。一時的であってもソウルの空気の質がインドのニューデリーに次いで世界で2番目に、また悪名高い中国の北京よりも深刻だというニュースは恥辱だ。この数年間、粒子状物質対策に注ぎ込んだ兆ウォン単位の資金をどこに使ったのか深く省みる必要がある。


きれいな空気を吸う権利は天賦的な生命権だ。粒子状物質は1級発がん物質に指定された「沈黙の殺人者」と呼ばれる。安保を守り経済を回復させるにも体が健康でなければいけない。粒子状物質の名前から「殺人粉塵」に変えるべきだ。国民が虚弱なら国家も衰退するという点を認識し、実践する人が大統領になることを国民は切実に望んでいる。



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