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米国は来年から無人タクシー…韓国は20世紀のタクシー・自動車政策(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆「自動車・排ガス・交通事故が減少」

ほかの報告書も似た予想をしている。経営コンサルティング会社BCGは2030年に米国全域の乗客移動距離の4分の1を自動運転共有車が占めると予測した。

市内の道路で自動車の数は60%、排ガスは80%、交通事故は90%減少するという見方を示した。世界保健機構(WHO)によると、毎年世界で約125万人が交通事故で死亡している。特に15-29歳の人口の死亡原因1位が交通事故だ。


自動運転車は「超人的」な能力を備えているため人間よりも反応速度が速い。危険な状況で人がブレーキを踏むのに1秒ほどかかるのに対し、自動運転車は0.001秒もかからない。このため伝統的な自動車企業のうち自動運転部門でリードしているGMのメアリー・バーラCEOは「自動運転車が交通事故ゼロ、排ガスゼロ、交通渋滞ゼロを達成できる」と主張する。

注目すべき点は自動運転車時代には自動車の所有が大きく減るという予想だ。BCGのニコラウス・レング・モビリティー部門責任者は「自動運転車の半分はロボタクシーの形で利用されるだろう」とし、自動運転車時代には自動車所有比率が減少すると予想した。

自動運転を実現するレンズなど核心の部品がまだ高価であり、個人が所有するには車の価格があまりにも高いのが主な要因だ。しかし車の運行で収益を出すことができるロボタクシー会社は投資できる。

BCGは「自動運転車と自動車共有の結合は1世紀ぶりに自動車業界に迫る最も大きな挑戦課題」と分析した。こうした理由で自動車製造企業は自動運転技術を持つスタートアップを買収したり、パートナーシップを結んだり、独自のサービスを開発する方法でモビリティーサービスに参入している。

エコノミストは「自動車の所有が選択に変わる自動運転車時代には、自動車企業は自動車でなく『移動サービス(ride)』を売らなければいけない」と指摘した。

◆「2030年には個人乗用車が半減」

UBSは2030年ごろ世界の主要都市で個人が所有する自動車の数が現在の半分ほどに減ると予想した。そうでなくともミレニアム世代は自動車所有への関心が従来の世代より低いが、自動車共有と自動運転技術がかみ合って自動車の所有を避ける現象はさらに加速する見通しだ。

コンサルティング会社アクセンチュアは、2030年ごろにはモビリティーサービス市場の収益規模(2200億ユーロ)が自動車製造業(1220億ユーロ)を大きく上回っているという見方を示した。自動車製造企業が次々とモビリティーサービス市場に参入する理由だ。

もちろん自動運転車時代にも自動車大量生産の需要は残る。ただ、誰とパートナーシップを組み、どんなプラットホームと生態系に身を置くかが製造企業の生き残りと深く結びつく。

アクセンチュアはモビリティーサービス時代に伝統的な製造企業が選択できるビジネスチャンスとして▼ラグジュアリー自動車の製造▼自動運転車の製造▼自動運転車製造および運行サービス▼自動車共有サービス▼従来の交通手段と自動運転車を連結する統合交通サービス--を挙げた。

伝統的な自動車製造企業は運転を楽しみを望む少数の顧客を満足させるためのプレミアムまたはラグジュアリー自動車を生産する場合に限り生き残るということだ。

韓国に戻ってみよう。国内では自動車共有サービスが阻まれている。自動運転車の公共道路試験運行も制限されている。自動車とそれを利用する方式が100年ぶりの大きな変化を迎えているこの時期に、新しい技術を開発してノウハウとデータを蓄積する道がふさがれているということだ。

韓国自動車製造企業は海外モビリティーサービスネットワークで安定した地位を確保しているわけでもない。生産台数基準で世界6位(2017年)の自動車大国の韓国で自動車関連産業の未来が見えない。



米国は来年から無人タクシー…韓国は20世紀のタクシー・自動車政策(1)


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