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【コラム】就職活動中の学生に飛び火した韓日葛藤(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
こうした中、雇用労働部はKOTRA(大韓貿易投資振興公社)、産業人材公団と共同で今月下旬に開催する予定だった「日本-ASEAN就職博覧会」を中止した。全体の参加企業120社のうち4分の3に該当する90社が日本企業だった。日本まで行く必要なく一度に複数の企業に願書を出して面接まで終えることができるため学生は大きく期待していたが、突然取り消しになった。これに先立ち雇用労働部が先月下旬にソウル・釜山(プサン)など5都市で開催した海外就職戦略説明会でも日本は除外された。批判を意識して範囲を全世界に広げた「グローバル就職大展」を11月に開催することにしたが、日本企業の参加規模は減るしかない状況だ。

これに関し任書正(イム・ソジョン)雇用労働部次官は先月30日、国会で「最近の(韓日葛藤)雰囲気のため希望する当事者が公開的な席に集まってすることに負担を感じている」と釈明した。あたかも学生の意思を反映した措置という説明だったが、学生の反応は全く違った。自分の職業と夢がかかる就職の機会を学生が自ら「雰囲気」のためにあきらめるというのは常識的にも考えにくい。

学生のオンラインコミュニティーのコメントは空しさを越えて怒りに近かった。「54兆ウォンの補正予算で雇用一つも創出できないくせに」「韓日関係悪化で政府が学生の就職の道まで制限するのを見ると怒りを感じる」など悔しさを表す内容が多く、政府の決定に理解を示す人はいなかった。「博覧会が中止になればその代案として日本現地に行って就職活動をしなければならないが、3-6カ月間の現地滞留費用は節約しても数百万ウォンかかる。経済も良くない中で親に負担をかけてしまう。それでも結果が出なければどうすることもできず日本就職をあきらめるしかない」と現実的な心配を表す内容もあった。


こうした状況を眺めながら、これまで青年の海外就労、特に日本就職を奨励すると政府が大々的に広報してきたことを思い出した。2017年11月、当時の趙顕(チョ・ヒョン)外交部第2次官は日本を訪問し、韓国学生の就職活動現場を参観して日本政府の協力を要請した。趙次官は韓国の大学で3年まで終えた大学生が単位交換プログラムなどを通じて4年課程を日本の大学で履修して現地で卒業と同時に就職できるようにしようというアイデアまで提案した。2年も経たないうちに政府は博覧会を中止し、日本企業の参加を阻んだ。

日本の経済報復に振り回されるわけにはいかないが、政府がすべきこととすべきでないことは明確に区別しなければいけない。安倍晋三首相が博覧会の中止について「むしろ韓国が困るはずだが」と述べたという。韓国の措置に対する皮肉のようにも聞こえるこの発言の真意は分からないが、安倍首相の発言で明らかになった事実はそのような韓国の動きに日本はびくともしないという点だ。取材の過程で会ったある青年は「日本に仕事をしに行くだけだが親日派や売国奴という雰囲気のため困惑している」とし「本当にあきらめるべきなのか迷っている」と語った。

視線を海外に向け国際感覚を身につけて外貨を稼ぐことは昔も今も奨励していることだ。日本企業も例外ではない。苦労して就職した青年を祝ったり激励したりはできないとしても、口にすることもできない悩みや罪悪感まで抱かせてはいないのか、政府が、さらに我々の社会全体が考えてみなければいけない。

イェ・ヨンジュン論説委員



【コラム】就職活動蚒の学生に飛び火した韓日葛藤(1)

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