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「北朝鮮が優先?」 怒る国民を背に金正恩をもてなす韓国政府(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
最も深刻な問題はミカンの対北朝鮮支援を決めて実行に移した時点だ。平壌首脳会談当時、北朝鮮の李善権(イ・ソングォン)祖国平和統一委員長が韓国の財界人に「冷麺がのどを通るのか」と面と向かって非難した事実が明らかになると、国民の対北朝鮮世論は激しくなった。ところがこうした中で青瓦台の参謀は済州ミカン畑で隠密な収穫作業に入った。ミカンは11月が最もおいしいためというのが関係当局者の説明だ。ミカンの最高の時期は知りながらも、国民の心がどの節気に入っているかは関心がない雰囲気だ。このため、文在寅政権が統治理念の軸としてきた「人が先だ」になぞらえて「北朝鮮の人が先だ」という皮肉まで出ている。韓国の経済状況や国民の対北朝鮮情緒より、金正恩委員長と北朝鮮を優先するという批判だ。

南側の特産物を北の同胞と分けること自体を批判するのではない。余裕があるものは分け合い、不足するものは助け合う有無相通は南北和解・交流に進む礎石だ。しかしすべてのことには時期があり、国民感情と雰囲気はさらに重要だ。世論を無視して国民の税金でする「サプライズショー」はもう十分だ。

ミカンを受けようと北朝鮮は対南機構の祖平統副委員長級を平壌空港に派遣した。金正恩委員長が4月の板門店首脳会談当時に苦労して構築した平壌冷麺のイメージを「のどを通るのか」という妄言で株価を暴落させた李善権が責任者としている部署だ。傍若無人式の対南態度で論議を呼んだ中、青瓦台が急いで送ったミカンのヤマを見て北朝鮮の幹部が何と言ったかも気になる。確実なのは、こうした姿は国民が望ましいと感じる南北関係の構図とは距離があるという点だ。

「北朝鮮が優先?」 怒る国民を背に金正恩をもてなす韓国政府(1)


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