ドナルド・トランプ米大統領が5月21日、ホワイトハウスでリー・ゼルディン米環境保護局(EPA)長官(写真外)とともに記者会見を開いている。ロイター=聯合ニュース
ABCやCNNなどによると、米商品先物取引委員会(CFTC)は、ガブリエル・ペレス大統領副補佐官兼技術顧問が予測市場「カルシ(Kalshi)」でインサイダー取引を行った疑いで調査している。複数の関係者の話として報じた。
米国で盛んな予測市場は、特定の政治・社会的出来事の予測に金を賭けるプラットフォームだ。米軍がイランを空爆するか、あるいはいつ空爆するかなどをめぐって参加者が賭けを行う場で、ポリマーケット(Polymarket)やカルシが代表的だ。
インサイダー取引の疑いが持たれているペレス氏は、トランプ大統領の演説時に原稿を表示するテレプロンプター業務を担当している。CNNによると、最後まで修正が繰り返されるトランプ大統領の演説原稿の最終版を事前に閲覧できる数少ない補佐官の一人だ。
トランプ大統領が実際に何を発言するかを事前に知る立場にあったペレス氏は、大統領をはじめ著名人が公の場でどの単語やフレーズを使うかを予測する「メンション市場(mention markets)」に賭け、10万ドル(約1623万円)の利益を得たとされる。
カルシ側は声明で「当社の監視チームがこの(ペレス氏の)取引を発見し、CFTCに通報した」と明らかにした。一方、CFTCはペレス氏を調査しているかどうかについて確認を避けた。ABCは、ペレス氏が利益を返還することを条件にCFTCとの和解を模索しており、ニューヨーク・マンハッタン連邦地検は同氏を刑事訴追しない方針だと報じた。
米ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官はこの日の記者会見で、ペレス氏は無給休職となったとした上で、「大統領が下した決定だ」と説明した。今回の事件は、今年に入り爆発的な人気を集めている予測市場で、ホワイトハウス職員がインサイダー取引に関与した疑惑が初めて裏付けられた事例となった。
しかし、今回の事例は「氷山の一角」にすぎないとの指摘もある。ペレス氏はトランプ大統領の演説原稿しか事前に知ることができなかったが、予測市場でのインサイダー取引疑惑は、トランプ大統領のソーシャルメディア(SNS)への投稿や、ベネズエラ・イランに関する軍事作戦をめぐり、軍関係者やその配偶者など幅広い人物に及んでいるためだ。
実際、今年4月には、ベネズエラのニコラス・マドゥロ前大統領の排除作戦に関する情報を利用して、ポリマーケットで約40万ドルの利益を得た疑いで、米軍関係者が逮捕された。
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