準々決勝進出を喜ぶイングランドの選手たち。AP=聯合ニュース
トーマス・トゥヘル(ドイツ)監督率いるイングランド代表は6日(日本時間)、メキシコシティのエスタディオ・アステカで行われた北中米ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント2回戦で、乱打戦の末に共同開催国メキシコを3―2で下した。3大会連続の準々決勝進出となった。イングランドの「ツートップ」ジュード・ベリンガムが2得点を挙げ、ハリー・ケインが決勝ゴールを決めた。
1966年に開場したエスタディオ・アステカは、メキシコサッカーの「聖地」だ。標高2240メートルの高地にあり、8万人のホーム観衆が埋め尽くすことで相手チームに大きなプレッシャーを与え、メキシコ代表は圧倒的な成績を残してきた。高地では筋肉へ運ばれる酸素量が減少するため、スプリントを繰り返す能力が低下し、回復も遅くなる。標高1600メートルのメキシコ・グアダラハラでグループリーグ2試合を戦った韓国代表も、高地順応のため約2週間の高地合宿を行っていた。メキシコは同スタジアムで行われたW杯本大会10試合で8勝2分けと無敗を誇っていたが、イングランドがその記録を止めた。
イングランドは試合の2日前にメキシコシティ入りするなど不利な条件を乗り越え、価値ある勝利を手にした。大会6得点目を決めたケインは、リオネル・メッシ(アルゼンチン)、キリアン・ムバッペ(フランス)、アーリング・ハーランド(ノルウェー、いずれも7得点)の得点ランキング先頭グループに1点差と迫った。
イングランドは12日午前6時、米マイアミ・スタジアムで、ハーランド擁する「バイキング軍団」ノルウェーと準決勝進出を懸けて対戦する。ノルウェーはこの日先に行われたもう1試合の決勝トーナメント2回戦で、「サンバ軍団」ブラジルを2―1で破った。イングランドは1966年の自国開催大会以来、60年ぶりとなるW杯制覇を目指す。一方、自国開催だった1970年大会と1986年大会でのベスト8が最高成績のメキシコは、この試合で大会を終えた。奇しくも、この試合はメキシコ国内で行われる今大会最後の試合となった。メキシコのファンは、イングランド代表が宿泊するホテルを訪れ、一晩中大声を上げるなどして選手たちの睡眠を妨げたが、自国代表の勝利にはつながらなかった。
悪天候の影響で予定より1時間遅れてのキックオフとなったこの試合は、序盤、両チームとも慎重な立ち上がりを見せた。最初のゴールは前半36分に生まれた。右サイドからのクロスをベリンガムがゴール前でダイビングヘッドで合わせ、ゴールネットを揺らした。メキシコにとっては今大会初失点だった。ベリンガムは2分後にも右足シュートを決め、再びメキシコゴールを破った。メキシコは前半42分、フリアン・キニョネスのゴールで1点を返した。
イングランドは2―1で迎えた後半9分、DFジャレル・クアンサーが退場となり、数的劣勢に置かれてピンチを迎えた。しかし、イングランドには主将でありエースのケインがいた。ケインは後半15分にPKを決め、イングランドは勝機を捉えた。このゴールが決勝点となった。メキシコは後半24分、ラウル・ヒメネスがPKで1点を返したものの及ばなかった。イングランドはその後、メキシコの猛攻を体を張った守備でしのぎ切り、準々決勝進出を決めた。
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