米国のドナルド・トランプ大統領が今年2月3日(現地時間)、ワシントンD.C.ホワイトハウス執務室で当時ハワード・ラトニック商務長官候補、ルパート・マードック氏(右)と共に政府系ファンド設立のための行政命令に署名した後に記者会見をしている。[写真 AFP=聯合ニュース]
18日(現地時間)、トランプ氏は未成年者買春容疑で収監中に死亡したジェフリー・エプスタイン氏に、2003年にわいせつな絵が描かれた手紙を送ったと報じたWSJに対して名誉毀損訴訟を起こした。記事を執筆した記者2人と、発行元のダウ・ジョーンズ、WSJの親会社であるニューズ・コープ、そして創業者のルパート・マードックなどを相手取って請求された損害賠償額は、100億ドル(約1兆5000億円)にのぼる。これは米国史上最大の名誉毀損賠償額をはるかに上回る金額だ。トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「マードックと彼の“ゴミの山”のような新聞社WSJを相手にした訴訟で、彼が証言するのを楽しみにしている」と投稿した。
WSJによると、当時エプスタイン氏の50歳の誕生日を祝うためのトランプ氏の手紙には、女性の裸体を描いた絵と、トランプ氏の署名が書かれていた。トランプ氏は「私は絵など描かない」としてフェイクニュースだと主張したが、彼が過去に複数のスケッチ画を慈善団体に寄付していた事実が明らかになった。
マードック氏は先週末もトランプ氏と共にクラブ・ワールドカップの決勝戦を観戦していた。その数時間後にトランプ氏が再びマードック氏を呼び出し、手紙を公開しないよう求めたと、フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた。
FTは「トランプ氏の暴言と訴訟は、WSJの記事を阻止しようとする数日間にわたるロビー活動の末に出たものだ」とし「トランプ氏とキャロライン・レビット報道官がマードック氏、ニューズ・コープのロバート・トムソンCEO(最高経営責任者)、WSJのエマ・タッカー編集長と何度も電話で会話を交わした」と伝えた。
しかし、トランプ氏のこのような説得にもマードックの氏信念を覆すことはできなかったようだ。マードック氏は過去にもハリウッドの高官たちが記事を止めようとした際にもそれに応じなかったという。FTはマードック氏の側近の話を引用し、「(トランプ氏とマードック氏の)断絶は、トランプ氏がエプスタイン事件によりMAGA運動に対する支配力を失いつつあるのではないかとマードック氏が懸念しているシグナルだ」と伝えた。
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