中国政府が先月24日に新たな地図を発表して国土面積でカナダを抜いて世界2位になったと台湾聯合報が7日、報じた。中国自然資源部は先月公開した2023年版標準地図で周辺国と領土紛争が起きている地域を中国の領土に編入した。中国の従来の地図は960万平方キロメートルで1位のロシア1710万平方キロメートル、2位のカナダ998万平方キロメートルに続き世界3位だったが、今回の新地図によると1045万平方キロメートルに増えたという。
新標準地図にはこれまで周辺隣接国と葛藤のあった領土紛争地域のほとんどすべてを中国の領地として公式化した。地図発表後、インド・フィリピン・マレーシアはもちろん米国政府まで反発した。インド政府が大きな不満を表したことから習近平国家主席が9~10日にインド・ニューデリーで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)に参加しなくなったという解釈もある。
新標準地図で中国領域に編入された紛争地域はまずインドと中国西部新疆が隣接するアクサイチン地区(地図1)だ。1962年中国とインドが国境紛争の末に戦争に発展した地域だ。3年前の2020年6月には両国の軍人が棒を持って衝突し、インド軍20人・中国軍4人が死亡したガルワン渓谷がまさにこの地域だ。
2つ目もインドとの紛争地帯だ。中国は南チベット、すなわち蔵南と呼んで自国領土だ主張してきたところだが、現在はインドが実効支配している。インド名はアルナーチャル・プラデーシュ州だ。インド外務省は中国が地図を発表すると「他国の領土を自国地図に含むのは昔のやり方」としながら「このような手法で現実を変えることはできない」と強硬に抗議した(地図2)。
3つ目は南シナ海の海域だ(地図3)。フィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイがそれぞれ自国領海だと主張する南シナ海で、中国は従来の九段線よりもう一歩踏み込んで台湾東部の海域に沿う新しい線を追加して「十段線」を主張した。それだけ中国の管轄海域を従来の九段線のときよりも拡張したという意味だ。
4つ目はロシアと向き合っている中国北東部の黒龍江とウスリー川が分かれる場所に位置するボリショイ・ウスリースキー島(中国名・黒瞎子島)一帯の面積335平方キロメートルの地域だ(地図4)。ただ他の国々とは違ってロシアは国境線が侵犯されたが「中国とロシアは2004年の協定で該当の島に関する問題はすでに解決済み」とし「中国と領土紛争はない」として論争を避けた。ウクライナ戦争で孤立したロシアが中国に対して一応外交的ローキーで対応していることを示唆している。
◇「周辺国を無視した中国の一方主義」
中国が紛争地域を領土化する標準地図を発刊すること自体が周辺国との関係を無視する一方主義という批判が出ている。発表時点も攻撃的だ。ジャカルタで開かれるASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会談とニューデリーG20サミットを控えて外交的な波紋を全く考慮せずに出したためだ。普段「静かな外交」政策を守っているマレーシアでさえ、地図が発表されると真っ先に「中国の広範な主張を認めない」という外務省声明を出して反発した。
だが、物理力まで辞さないで周辺国と対立してきた中国政府が今は「領土拡張地図」を発表して国際社会を相手に「自国領土宣言」を試みようとしているという指摘だ。これに先立って中国海洋警備隊の艦艇は先月紛争中のセカンド・トーマス礁(中国名・仁愛礁)で補給活動中だったフィリピン船舶に放水砲を発射して両国関係が大きく悪化した。
米国は中国批判側についた。米国防総省のパトリック・ライダー報道官は5日(現地時間)、会見で「国境を再設定した後、他の国々が従うよう期待している点で中国がニューノーマルを作ろうと試みている」とし「米国は同盟国とパートナー国家が主権を防御するように緊密に協力している」と明らかにした。
新標準地図にはこれまで周辺隣接国と葛藤のあった領土紛争地域のほとんどすべてを中国の領地として公式化した。地図発表後、インド・フィリピン・マレーシアはもちろん米国政府まで反発した。インド政府が大きな不満を表したことから習近平国家主席が9~10日にインド・ニューデリーで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)に参加しなくなったという解釈もある。
新標準地図で中国領域に編入された紛争地域はまずインドと中国西部新疆が隣接するアクサイチン地区(地図1)だ。1962年中国とインドが国境紛争の末に戦争に発展した地域だ。3年前の2020年6月には両国の軍人が棒を持って衝突し、インド軍20人・中国軍4人が死亡したガルワン渓谷がまさにこの地域だ。
2つ目もインドとの紛争地帯だ。中国は南チベット、すなわち蔵南と呼んで自国領土だ主張してきたところだが、現在はインドが実効支配している。インド名はアルナーチャル・プラデーシュ州だ。インド外務省は中国が地図を発表すると「他国の領土を自国地図に含むのは昔のやり方」としながら「このような手法で現実を変えることはできない」と強硬に抗議した(地図2)。
3つ目は南シナ海の海域だ(地図3)。フィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイがそれぞれ自国領海だと主張する南シナ海で、中国は従来の九段線よりもう一歩踏み込んで台湾東部の海域に沿う新しい線を追加して「十段線」を主張した。それだけ中国の管轄海域を従来の九段線のときよりも拡張したという意味だ。
4つ目はロシアと向き合っている中国北東部の黒龍江とウスリー川が分かれる場所に位置するボリショイ・ウスリースキー島(中国名・黒瞎子島)一帯の面積335平方キロメートルの地域だ(地図4)。ただ他の国々とは違ってロシアは国境線が侵犯されたが「中国とロシアは2004年の協定で該当の島に関する問題はすでに解決済み」とし「中国と領土紛争はない」として論争を避けた。ウクライナ戦争で孤立したロシアが中国に対して一応外交的ローキーで対応していることを示唆している。
◇「周辺国を無視した中国の一方主義」
中国が紛争地域を領土化する標準地図を発刊すること自体が周辺国との関係を無視する一方主義という批判が出ている。発表時点も攻撃的だ。ジャカルタで開かれるASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会談とニューデリーG20サミットを控えて外交的な波紋を全く考慮せずに出したためだ。普段「静かな外交」政策を守っているマレーシアでさえ、地図が発表されると真っ先に「中国の広範な主張を認めない」という外務省声明を出して反発した。
だが、物理力まで辞さないで周辺国と対立してきた中国政府が今は「領土拡張地図」を発表して国際社会を相手に「自国領土宣言」を試みようとしているという指摘だ。これに先立って中国海洋警備隊の艦艇は先月紛争中のセカンド・トーマス礁(中国名・仁愛礁)で補給活動中だったフィリピン船舶に放水砲を発射して両国関係が大きく悪化した。
米国は中国批判側についた。米国防総省のパトリック・ライダー報道官は5日(現地時間)、会見で「国境を再設定した後、他の国々が従うよう期待している点で中国がニューノーマルを作ろうと試みている」とし「米国は同盟国とパートナー国家が主権を防御するように緊密に協力している」と明らかにした。
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