昨年、60歳以上の就業者数と増加幅が同時に過去最多・最大となった。少子高齢化が本格化し、韓国で働いている人の5人に1人は60歳以上という。
統計庁と中小ベンチャー企業部などによると、昨年の60歳以上の就業者数は前年比45万2000人増の585万8000人だった。これは関連統計が作成され始めた1963年以降で最も多い。
60歳以上の就業者数は2004年から毎年増えているが、昨年初めて増加幅が40万人を超えるなど増加ペースが速まっている。60歳以上の就業者数は1987年に初めて100万人に達した後、2001年に200万人、2012年に300万人を超えた。しかしその後、400万人超には5年、500万人超には3年しかかからなかった。
これを受け、昨年の就業者全体のうち60歳以上の比率は20.9%となり、初めて20%を上回った。韓国の就業者の5人に1人以上は60歳以上であるほど「ワーキングシニア」が一般化したということだ。今年に入ってからも3月基準で60歳以上の就業者は613万4000人と、前年同月比54万7000人増えたが、月基準では関連統計がある1982年7月以降で最大だ。
70歳以上の就業者数も増えている。昨年の70代の就業者数は171万8000人と、70歳以上の就業者を別に分類し始めた2018年以降で最も多い。先月は182万2000人まで増えた。全体就業者に対する比率は2018年の4.5%から先月は6.5%に上がった。
高齢層は就業だけでなく創業でも最多を更新している。昨年の60歳以上の創業企業(不動産業除く)は12万9000件で、関連統計が作成された2016年以降で最も多かった。昨年の数値は6年前の2016年と比較すると76.1%も増えている。同じ期間に全体の創業企業は20.3%増えたが、これと比較すると4倍近い。
韓国経済の軸となる30代・40代の就業事情が長期間にわたり不振であるのに対し、「ワーキングシニア」は増え続けている。ここには社会構造的な要因が大きい。まずベビーブーム世代が引退人口に入り、高齢化が急速に進んだ。昨年末の住民登録人口5125万9000人のうち60歳以上は1315万4000人と、全体の25.7%を占めた。昨年末の比率は10年前の2012年末(16.1%)と比べて9.6ポイントも上がった。60歳以上の人口が増え、ワーキングシニアも同時に増加したのだ。
医学の発展で健康な高齢者が増えた点も影響を及ぼした。しかし貯蓄が少ないため、高齢になっても生計を維持したり家族を扶養したりするために働く人が少なくない。子どもから経済的扶養を受けるという認識が弱まり、むしろ子どもに負担を与えないよう体力が続くまで働こうとする高齢者も多い。
昨年、全国60歳以上の勤労者500人を対象に行ったアンケート調査によると、「働き続ける理由」は「健康が許す限り働きたいから」という回答が最も多く、46.3%だった。「お金が必要だから」(38.1%)、「社会が自分の能力を必要としているから」(7.4%)、「家にいれば退屈だから」(5.9%)、「健康を維持したいから」(2.3%)が後に続いた。
韓国銀行(韓銀)が昨年10月に発表した報告書「高齢層雇用率上昇要因分析」は、高齢勤労者が急増している原因に▼子どもから私的な所得移転の減少▼公的年金・資産所得に対する生活費の急激な増加▼過去より改善した健康状態--を挙げた。報告書は「高齢層の雇用率上昇は生産年齢人口(15-64歳)減少傾向を勘案すると望ましいが、健康問題などにもかかわらず働くしかない非自発的労働は減らさなければいけない」と指摘した。
政府の公共雇用供給が影響を及ぼした面もある。政府が財政を投入して用意した短期雇用だが、主に60歳以上が志願し、高齢就業者が数字上増えているということだ。このため公共雇用供給が減る場合、60歳以上の就業者が減少し、失業者が増加するという分析もある。
韓国の少子高齢化の推移を考慮すると、今後こうしたワーキングシニアはさらに増える見込みだ。慶煕大東西医学大学院のキム・ヨンソン老人学科教授は「健康で、知識が豊富で、情報技術(IT)能力を備えた最近の60代の中には、自分の成就のために働こうとする人が少なくない」とし「高齢層の経済活動参加増大は国家の福祉負担増加を減らすことができる。生産人口は減り、健康な高学歴高齢者が増える状況で、高齢者が働き続けることができる環境づくりが重要になった」と説明した。
統計庁と中小ベンチャー企業部などによると、昨年の60歳以上の就業者数は前年比45万2000人増の585万8000人だった。これは関連統計が作成され始めた1963年以降で最も多い。
60歳以上の就業者数は2004年から毎年増えているが、昨年初めて増加幅が40万人を超えるなど増加ペースが速まっている。60歳以上の就業者数は1987年に初めて100万人に達した後、2001年に200万人、2012年に300万人を超えた。しかしその後、400万人超には5年、500万人超には3年しかかからなかった。
これを受け、昨年の就業者全体のうち60歳以上の比率は20.9%となり、初めて20%を上回った。韓国の就業者の5人に1人以上は60歳以上であるほど「ワーキングシニア」が一般化したということだ。今年に入ってからも3月基準で60歳以上の就業者は613万4000人と、前年同月比54万7000人増えたが、月基準では関連統計がある1982年7月以降で最大だ。
70歳以上の就業者数も増えている。昨年の70代の就業者数は171万8000人と、70歳以上の就業者を別に分類し始めた2018年以降で最も多い。先月は182万2000人まで増えた。全体就業者に対する比率は2018年の4.5%から先月は6.5%に上がった。
高齢層は就業だけでなく創業でも最多を更新している。昨年の60歳以上の創業企業(不動産業除く)は12万9000件で、関連統計が作成された2016年以降で最も多かった。昨年の数値は6年前の2016年と比較すると76.1%も増えている。同じ期間に全体の創業企業は20.3%増えたが、これと比較すると4倍近い。
韓国経済の軸となる30代・40代の就業事情が長期間にわたり不振であるのに対し、「ワーキングシニア」は増え続けている。ここには社会構造的な要因が大きい。まずベビーブーム世代が引退人口に入り、高齢化が急速に進んだ。昨年末の住民登録人口5125万9000人のうち60歳以上は1315万4000人と、全体の25.7%を占めた。昨年末の比率は10年前の2012年末(16.1%)と比べて9.6ポイントも上がった。60歳以上の人口が増え、ワーキングシニアも同時に増加したのだ。
医学の発展で健康な高齢者が増えた点も影響を及ぼした。しかし貯蓄が少ないため、高齢になっても生計を維持したり家族を扶養したりするために働く人が少なくない。子どもから経済的扶養を受けるという認識が弱まり、むしろ子どもに負担を与えないよう体力が続くまで働こうとする高齢者も多い。
昨年、全国60歳以上の勤労者500人を対象に行ったアンケート調査によると、「働き続ける理由」は「健康が許す限り働きたいから」という回答が最も多く、46.3%だった。「お金が必要だから」(38.1%)、「社会が自分の能力を必要としているから」(7.4%)、「家にいれば退屈だから」(5.9%)、「健康を維持したいから」(2.3%)が後に続いた。
韓国銀行(韓銀)が昨年10月に発表した報告書「高齢層雇用率上昇要因分析」は、高齢勤労者が急増している原因に▼子どもから私的な所得移転の減少▼公的年金・資産所得に対する生活費の急激な増加▼過去より改善した健康状態--を挙げた。報告書は「高齢層の雇用率上昇は生産年齢人口(15-64歳)減少傾向を勘案すると望ましいが、健康問題などにもかかわらず働くしかない非自発的労働は減らさなければいけない」と指摘した。
政府の公共雇用供給が影響を及ぼした面もある。政府が財政を投入して用意した短期雇用だが、主に60歳以上が志願し、高齢就業者が数字上増えているということだ。このため公共雇用供給が減る場合、60歳以上の就業者が減少し、失業者が増加するという分析もある。
韓国の少子高齢化の推移を考慮すると、今後こうしたワーキングシニアはさらに増える見込みだ。慶煕大東西医学大学院のキム・ヨンソン老人学科教授は「健康で、知識が豊富で、情報技術(IT)能力を備えた最近の60代の中には、自分の成就のために働こうとする人が少なくない」とし「高齢層の経済活動参加増大は国家の福祉負担増加を減らすことができる。生産人口は減り、健康な高学歴高齢者が増える状況で、高齢者が働き続けることができる環境づくりが重要になった」と説明した。
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