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セルビア、軍準備態勢「最高」に引き上げ…敵コソボとの間に緊張高まる

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

セルビアの国旗

敵対視するコソボとの間で緊張が高まると、セルビア政府は26日(現地時間)、軍の戦闘準備態勢を最高等級に引き上げたとAFPやAP、ロイター通信が報じた。

セルビアのミロス・ブセビッチ国防相はこの日声明を出して「大統領が軍に最高等級の戦闘準備態勢を整えるよう命じた」とし「コソボにいるセルビア人を保護するためにすべての手段を動員する」と明らかにした。

ブセビッチ国防相はまた、アレクサンダル・ブチッチ大統領が特殊部隊兵力を従来の1500人から5000人に増員するよう指示したと伝えた。


今回の声明はブセビッチ国防相がミラン・モシロビッチ陸軍参謀総長と共に前日コソボと国境を接する南部都市ラスカを視察した後に発表された。ラスカはコソボとの国境から約10キロメートル離れたところで、セルビア陸軍兵力がここに駐留している。

セルビアは陸軍最高責任者であるモシロビッチ陸軍参謀総長を国境地帯に派遣したことに続き、最高等級の戦闘準備態勢に突入してコソボに再度軍事的脅威を加えた。

欧州連合(EU)と米国の仲裁で終結しそうにみえたコソボ北部地域の民族葛藤は、同地域の前職セルビア系警察官がコソボ警察に逮捕されたことをきっかけに再び深まっている。

該当の警察官の逮捕に反発したセルビア系住民は10日からコソボ北部の主要都市ミトロヴィツァなどで主要道路をトラックなどで封鎖し、コソボ警察と対立している。

デモ隊が主要道路を遮断したのは、コソボ警察を攻撃した容疑で逮捕されたセルビア系元警察官がコソボ首都プリシュティナに移送されるのを阻止するためだ。

これに先立って、現地セルビア系警察600人余りと市長、公務員、裁判官らはセルビア政府が発行した自動車ナンバープレートの使用を禁止しようとするコソボ政府の措置に抗議して先月集団辞職した。

このナンバープレート問題はEUと米国の仲裁で一旦は妥協に至ったが、コソボ政府が北部地域に警察を派遣して葛藤が再び深まった。

コソボ全体180万人口のうちアルバニア系は92%、セルビア系は6%程度だ。セルビア系住民の大多数はコソボ北部地域に住んでいる。

セルビア人が実質的な自治権を行使するコソボ北部地域にアルバニア系警察が派遣されるとセルビア系住民が集団で反発した。

デモ隊とコソボ警察が対立して各地で銃声や爆発音が聞こえたことに続き、25日には北大西洋条約機構(NATO)のコソボ治安維持部隊(KFOR)巡察車両の近くにも弾丸が打ち込まれた。

KFORは声明を出して自制を訴えたが、セルビアとコソボはともに一歩も譲らず対立している。

コソボ政府は声明を通じて「コソボは犯罪組織とは対話はできず、移動の自由は回復しなければならない」とし「いかなる道路も封鎖されてはならない」と明らかにした。



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