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「マスクを買いだめした中国の買出し商人、今度は韓国で風邪薬を狙っている」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2018年1月4日、ソウル会賢洞(フェヒョンドン)の新世界免税店では中国の買出し商人「代工」で賑わっている。

最近、新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)の防疫緩和に入った中国で感染者が急増し、解熱鎮痛薬など風邪薬の品薄が起きている。これにより、韓国風邪薬の需給にも影響を及ぼしかねないという懸念が出ている。政府は海外搬出禁止などの措置まで考慮し、状況を注視している。

今月に入って「ウィズコロナ」政策へ急転換した中国で新型コロナが急速に拡散している。現地メディアなどによると、全国各地で解熱剤など風邪薬の品薄現象が起きている。感染者の増加による不安感に加え、在宅治療を余儀なくされる状況になり、買いだめを通じて薬を備蓄しようとする人が増えている。中国官営グローバルタイムズは、今回の感染拡大傾向が来年1月の春節(中国の旧正月)連休を前後にピークに達するものと予想した。

中国の状況が深刻になるだけに、韓国の風邪薬市場に影響を及ぼしかねないという懸念の声があがる。明洞(ミョンドン)で薬局を運営するある薬剤師は「中国人を含む外国人観光客が全般的に増えたが、買いだめなど特別な兆しはまだ体感できていない」とし「国内も供給状況が容易ではないのに、そのような状況(買いだめなど)が発生すれば状況はさらに深刻化するだろう」と話した。


大韓薬剤師会関係者は19日、中央日報との通話で「現場で中国の買出し商人が卸売業者や製薬会社と接触して風邪薬を大量に買おうとする兆しがあるという情報が入ってきた」と話した。「過去のマスク大乱の時は、買出し商人が明洞などで段ボールごとに買っていったが、最近はさらに大きな規模で製薬会社・卸売業者の正式供給内訳に含まれない物量を入手して送っているようだという情報が入って確認中」と説明した。

食品医薬品安全処関係者は、「まだ風邪薬やマスクの需給に問題は生じていないが、中国の状況が急変しており、綿密にモニタリングしている」と述べた。また「もしコロナ初期のように買いだめ、海外への大量搬出などの兆しが見えれば、国外搬出禁止措置が再び下される可能性もある」と説明した。2020年2月に改正された感染症予防・管理法に基づき、1級感染症の流行で医薬品などの急激な物価上昇や供給不足が発生した場合、保健福祉部長官が公表した期間にマスクや手指消毒剤などの物品の輸出を禁止することができる。ただし、現在新型コロナが2級感染症に指定されており、該当措置が実行できるかは不透明だ。

これに先立って、今月初め、食品医薬品安全処は製薬会社18社のアセトアミノフェン製剤の風邪薬18製品に対して緊急生産命令を下した。冬の新型コロナとインフルエンザの同時流行に備えた措置だ。これに伴い製薬会社は来年4月までこれまで生産していた月平均より50%以上をさらに生産し、冬や季節の変わり目には60%をさらに生産しなければならない。また7日、風邪薬の原料を中国などから輸入する会社に公文書を送り、原料をあらかじめ確保して生産に支障が生じないように注意を呼びかけたことがある。製薬業界では緊急生産命令措置によって供給が増えるには数週間かかると予想している。



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