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ランプの明かりで勉強した「不可触民」…族長の娘、インド最年少の大統領に

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
インドで最下層である先住民族出身の大統領が誕生する。与党インド人民党(BJP)所属のドラウパディ・ムルム候補(64)が21日の連邦議会と州議会の投票で、得票率64%で野党のヤシュワント・シンハ元外相を押さえ大統領に当選したとニューヨーク・タイムズなど外信が22日に報道した。ムルム氏が25日に就任すれば先住民族出身では初めてで、プラティバ・パティル元大統領(2007~2012年在任)に続く2人目の女性大統領になる。インド独立後に生まれた最年少大統領という記録も作ることになった。

インドは議院内閣制で首相が実質的に内閣構成の権限を持つが、ムルム氏の大統領当選は先住民族出身では初めて憲法上の国家元首になった点で意味が大きい。インドの大統領選挙は連邦上下院と各州議会議員4896人の投票で行われる。インドには約700の先住民族がおり人口は1億400万人に達するが、カーストなどインド伝統の社会階級秩序に含まれていない集団で不可触民の扱いを受ける。

◇「インドの新たな歴史書いた」


インドのモディ首相はこの日ムルム氏と会い、「インドの新しい歴史を書いた」と祝った。モディ首相はソーシャルメディアにも「インド東部の人里離れた村で生まれた先住民族の娘がインド大統領に選出された。ムルム氏はインドの市民、特に貧しく疎外され抑圧される人たちに向けた一筋の希望として浮かび上がった」と書いた。

ムルム氏はインド先住民族のうち規模が大きく1850年代の英国統治に抵抗した長い歴史を持つサンタルの出身だ。インド東部オディシャ州の州都ブバネシュワールから車で8時間の距離にある村でサンタルの族長の娘として生まれた。最近まで電気がなく水を自力で汲んで使っていた村だ。学校に通いながら夜には灯油ランプの明かりで勉強し、村の女子学生で初めて大学を卒業した。

◇灯油のランプで勉強…村で初めての大卒女性

彼女は教師生活をしながら先住民族の権利保障などの社会運動をし、1997年にオディシャ州のライランプール市議会議員に当選して政界に入門した。その後オディシャ州議会議員と商工部門の副長官などを歴任した後、2015年にジャルカンド州初の女性州知事に就任し昨年まで6年間の任期を終えた。州知事在任期間には地域社会と各界各層に事務室を開放して疎通し業務能力を認められ、ソフトな語り口と謙虚な性格でも人気を呼んだ。

政界進出後の人生は順調でなかった。2009年から2015年までの6年間に夫と2人の息子、母親と弟まで失った。これを契機にブラーマクマリス瞑想に心酔することになったという。彼女は過去のインタビューで「特に私たちの民族では女性は政治をしてはならないという見方が強かった。政治をする考えはなかった」と明らかにしたことがある。

ムルム氏の大統領当選は2024年の総選挙を控え下級階層の支持を得るためのBJPの戦略的選択という分析が出ている。インドの下級階層では野党と地域政治家に対する支持勢力が強い。BJPの元議員は「サンタルなどインド先住民族はインド社会で彼ら独自の言語と文化、宗教を認められるために活動してきた。BJPは社会的弱者に向けた政党というイメージを構築し、先住民族はインド社会の一員と認められるために実現した取引」と話した。ロイターは「インド大統領に実権はないが、政府与党の総選挙勝利が不透明な時のような政治的危機状況では内閣を構成する政党を決める権限を持っている」とした。



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