「米中対立が深まるほど韓国とフランスが額を突き合わせて宇宙から原発まで多様な分野で協力を図らなければならない」。

フィリップ・ルフォール駐韓フランス大使は５日、韓仏・仏韓クラブ年次会議でこのように強調した。この日ソウル在韓フランス大使館では韓仏クラブ、フランスのパリでは仏韓クラブのメンバーがパンデミックを乗り越えオンラインで顔を合わせた。この日の会議では世界的に熱い問題である米中対立が断然話題だった。９月に米国が中国牽制を念頭にオーストラリア、英国と締結しフランスの反発を呼んだＡＵＫＵＳにも言及された。ルフォール大使は「パンデミックとＡＵＫＵＳは２種類のブラックスワン。このような時ほどエネルギー安保から原発まで、フランスと韓国の両国が組んでパートナーシップを強化すべき」と話した。

韓仏クラブの洪錫ヒョン（ホン・ソクヒョン）会長も「対中貿易赤字に集中したトランプ前米大統領と違い、バイデン米大統領は科学技術とエネルギーなど多様な分野に（中国との戦線を）広げている。米国と中国が単純な覇権競争を超え対立もまた激しくなる場合、衝突まで進みかねないことを考慮すべき時」と強調した。洪会長は続けて「特に韓半島（朝鮮半島）は米中対立が尖鋭化する可能性が大きい所だけに、非ヘゲモニー国である韓国とフランスが協力して米中との共存を図らなければならない」と話した。韓仏間のパートナーシップとしてはフランスの小型モジュール原発（ＳＭＲ）などが話し合われた。マクロン仏大統領が先月ＳＭＲ原発に１０億ユーロを投資すると発表したのと軌を一にする。


フランス側の出席者は韓国の最近のヌリ号打ち上げ成功と『イカゲーム』など韓国のコンテンツ産業にも大きな関心を示した。アリアンスペースのステファン・イズラエル最高経営責任者（ＣＥＯ）は「いまや韓国も衛星打ち上げ成功国の隊列に大きく近づいたことを熱烈に歓迎する。今後韓国との多様な宇宙分野協力を期待する」と話した。韓国系のフルール・ペルラン元デジタル担当相は「パンデミック危機の局面で韓国が『イカゲーム』など多様な韓流コンテンツを拡散する姿は示唆するところが大きい」と話した。米サンフランシスコからオンラインで参加したＫＡＩＳＴのイ・グァンヒョン総長は「ダルゴナなど韓国固有の文化が『イカゲーム』を通じアフリカまでリアルタイムで伝播することがメタバース時代の代表的な象徴。メタバースはすでに私たちの日常生活に深く入り込んでいる」と強調した。

この日の行事には韓国からモバイルゲーム会社「４：３３」の権峻模（クォン・ジュンモ）議長、蔚山（ウルサン）工業学院の金道然（キム・ドヨン）理事長、アンバサダーホテルグループの徐廷昊（ソ・ジョンホ）会長、ＣＪグループの孫京植（ソン・ギョンシク）会長、韓国イメージコミュニケーション（ＣＩＣＩ）のチェ・ジョンファ理事長らが参加した。フランスからはフランク・リエステル元文化相手、キム＆チャン法律事務所のフィリップ・リー弁護士、劉大鍾（ユ・デジョン）駐仏韓国大使、ＬＶＭＨモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンのマルク＝アントワーヌ・ジャメ会長らが参加した。