南北関係と新型コロナの影響で南北貿易が大幅に減少した。兪京濬（ユ・キョンジュン）国民の力議員が関税庁・統一部から受けた南北貿易関連資料などによると、昨年、北朝鮮に搬出した物品の金額は計３８９万６０００ドルと、前年（６６６万８０００ドル）比で４１．６％減少した。文在寅（ムン・ジェイン）政権に入って南北貿易が最も活発だった２０１８年の搬出金額（２０７３万２０００ドル）と比較すると８１．２％減。

昨年と今年、北朝鮮に搬出した物品は、政府・民間の対北朝鮮人道協力物資とみられる。手術用手袋・消毒剤・外科機器など医療用品とマスク・温度計・試薬など防疫物品が含まれている。

また、インスタントラーメン・パン・チョコパイ・コーヒーなど飲食品、衣類・ちり紙など生活必需品をはじめ、金属工具・車両付属など多様だ。ゲーム機・ビリヤードボール・玩具・パズルなどが含まれている点も目を引く。韓国統一部は細部内容について「国連安保理の北制裁委員会業務遂行指針などに基づき非公開が原則」と伝えた。


北朝鮮から韓国国内に入ってくる搬入物品の金額も２０１８年の計１０５４万ドル（２１２件）から、２０１９年は２０万６０００ドル（４９件）、２０２０年は７０００ドル（２件）と急減した。昨年の搬入物品は金剛山（クムガンサン）ミネラルウォーター１万５０００キロ（６０００ドル）と焼酎２４８キロ（１０００ドル）。統一部は「社会・文化・宗教目的」と説明した。

兪京濬議員は「搬出品目には国連が定めた搬入禁止品目もあるが、これに関する搬出許可事由などについて政府が具体的に明らかにしないのは理解しがたい」と述べた。