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「牛肉再交渉なしにFTA処理はない」

韓国と米国の自由貿易協定(FTA)締結批准案が第17代国会を通過するかどうかの見通しが不透明になった。

院内第1党の統合民主党(民主党)が米国産牛肉再交渉問題をFTA批准に結びつける強硬姿勢を見せているからだ。さらに自由先進党・民主労働党(民労党)までが民主党に加勢し、与党ンナラ党が単独でFTA問題を処理するのは難しい局面だ。

金孝錫(キム・ヒョソク)民主党院内代表は11日、「牛肉の再交渉なしに韓米FTAは議論できない、というのが民主党の立場」と強調した。金院内代表は「米国がこれまで韓米FTA批准を先送りしてきたのは牛肉のためだが、韓米FTAを韓国国会が処理してしまえば、牛肉再交渉の道は完全に塞がれてしまう」と述べた。


先月中旬まで民主党の穏健派では、‘第17代国会でFTAを批准しよう’という意見が多かった。しかし、米国産牛肉輸入問題をめぐる「BSE(牛海綿状脳症)パニック」以降、強硬論が強まり、現在ではFTA批准の声は弱まっている。

◇野党‘米官報の誤訳’に攻勢=民主党は12日にも「政府が動物性飼料禁止緩和措置を記載した米国連邦官報の内容を誤訳したことを認めただけに、再交渉を行うべき」(車英・民主党スポークスマン)と圧力を加えた。

政府は先月18日、「米国が国際獣疫事務局(OIE)が勧告して強化された飼料禁止措置を公布する場合、月齢30カ月以上の牛肉も輸入を認める」と発表した。続いて今月2日には「米政府が、30カ月未満でも食肉処理検査で合格していない牛は、豚など他の家畜の飼料としても使えないようにしている」と説明した。

しかし米官報に掲載された飼料禁止措置には「食肉処理検査で合格しなかった牛でも、30カ月未満ならば脳・脊髄(せきずい)の除去とは関係なく、豚の飼料に使える」となっている。

これに関し農林水産食品部(農林部)側は「米国が05年に立法予告した、強化された飼料禁止措置をそのまま公布するものと考えたが、連邦官報の内容には差があった」とし「英文資料を解釈する際、ミスがあった」と過失を認めた。

◇ハンナラ党「牛肉とFTAは別問題」=これに関連し安相洙(アン・サンス)ハンナラ党院内代表は「牛肉問題に批准同意案の処理を結びつけるのは、FTA批准案を処理しないための口実」とし「牛肉は牛肉問題として解決し、FTAはFTAとして解決すべき」と述べた。

安院内代表は聴聞会で、鄭雲天(チョン・ウンチョン)農林部長官、金聖二(キム・ソンイ)保健福祉家族部長官にFTAの妥当性を訴える公開発言を注文したりもした。

一方、民主党・自由先進党・民労党の野党3党は、農林部長官の米牛肉輸入衛生条件告示を阻止するために、長官告示の効力停止仮処分申し立てを行政裁判所に提出する方針を決めた。



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