|
タウフィク駐韓イラク代理大使(写真)は11日「早ければ今年7、8月から、韓国企業がイラク北部・クルド自治地域の油田開発事業を本格的に進められるようになるだろう」と述べた。
同代理大使は、イラクの中央政府とクルド自治政府が対立しているために、クルド地域油田開発事業の見通しが不透明だという、一部の観測について、このように説明した。
同氏は「自治政府に独自の油田開発権を与える内容の石油法案が、現在イラク国会に提出されており、今年下半期の初めごろ可決されるものと見られる」とし「そうなれば、クルド油田開発事業の障害も消えるだろう」と明らかにした。続いて「クルド自治政府は議会と連立政府内でキャスティング・ボートを握っており、影響力が大きい」とし「中央政府もクルド自治政府の協力なしでは国政運営が厳しいことから、クルド油田開発を承認せざるを得ない」と付け加えた。
韓国石油公社(KNOC)とSKエネルギーなどが参加する、クルド油田開発に向けた韓国企業連合は2月、クルド自治政府と、イラク北東部クルド地域のバジアン陸上探査鉱区の開発などに関する了解覚書(MOU)を締結している。了解覚書によると、クルド地域油田の開発を通じて韓国側が確保できる原油は35億バレルにのぼる。
タウフィク大使は、また「石油法が可決されれば、クルド地域油田開発が合法化するために、SKエネルギーがイラクからの原油輸入を再開できるだろう」と付け加えた。イラクの国営石油販売会社(SOMO)は、SKエネルギーに対し「中央政府の承認を得ないまま、クルド自治政府との油田開発を進めるのは違法だ」との理由で、今年初めから原油供給を中断している。
同大使は、最近韓国ガス公社(KOGAS)コンソーシアムが、イラク政府が発注する石油・天然ガス開発事業に参加することになった背景も紹介した。これについて「昨年9月にドバイで両国のエネルギー長官らが合意した事項」とし「油田開発の経験が足りないガス公社を参加させたのは、韓国企業がイラク復興事業に積極的に参加するのを期待しているため」と話した。
この記事を読んで…