判定をめぐる論議が激しくなっている中、大韓柔道会が‘ビデオ判読システム’導入計画を明らかにした。

韓国版‘世紀の対決’と呼ばれた李ウォン熹（イ・ウォンヒ、２７、ＫＲＡ）－ワン・キチュン（２０、竜仁大）の７日の試合にも判定疑惑が浮上し、収拾次元で出した案だ。

趙容徹（チョ・ヨンチョル）大韓柔道会専務は８日、「各試合で主審の評点を付け、基準から外れれば追放する。 それにも限界があるので、ビデオ判読システムの導入を考えている」と述べた。


大韓柔道会が構想しているのは「ＣＡＲＥ」（Ｃｏｍｐｕｔｅｒ　Ａｉｄｅｄ　Ｒｅｐｌａｙ）システム。 コンピューターを活用してあいまいな状況を再確認することで、判定の正確性を高めようという趣旨だ。 マットの四方にビデオカメラを設置し、試合の映像をコンピューターに電送するもので、判定問題が生じた場合に活用するということだ。

現在ジュニア世界選手権大会はもちろん、ヨーロッパを中心に一部の国家で「ＣＡＲＥ」システムを運営している。 動作の一つひとつがダイナミックな種目であるだけに、審判が見逃す可能性も高いということだ。

趙容徹専務は「国際柔道連盟が成人大会への導入を積極的に検討しており、早ければ今回の北京五輪から適用される可能性もある」と伝えた。 しかし先端科学の力を借りるとしても、相変わらず問題は残る。 システムの運営は人がするからだ。

韓国柔道の４分の３を輩出している竜仁（ヨンイン）大は、審判領域でも３分の２ほど占めている。 １０人の審判のうち７人が竜仁大出身ということだ。 結局、柔道会長の意志にかかる問題という指摘だ。

ある関係者は「在日同胞の秋山成勲（秋成勲＝チュ・ソンフン）が国内柔道界の慢性的な派閥意識と偏向判定を克服できず日本に帰化した痛恨の前例について、柔道界は改めて考え直す必要がある」と主張した。