「韓国人が狂牛病にかかりやすいという論文があるならば、不利なサンプルのみを選んで実験した結果だ」－－。

韓国人が狂牛病にかかりやすい遺伝子を持っているという一部の主張について納得するのは難しいという専門家の診断が出た。

ソウルデジタルフォーラムに出席した米国システム生物学研究所レロイ・エドワード・フッド所長は６日、記者会見で「韓国人の大半が持っているメチオニン－メチオニン（ＭＭ）遺伝子が特別に狂牛病にかかりやすいというわけではない」と述べ「仮にそのような研究結果が出てきたとすれば（実験のための）サンプルとしてかなり不利なものだけを集めた結果によるもの」と話した。フッド所長は遺伝子情報を利用した難病研究の第一人者だ。


フッド所長は「米国産牛肉が狂牛病にかかっているなら、当然、輸入してはならない」と述べ「しかし、牛肉の狂牛病感染についての判断は必ず科学的な検証を経なければならない」と強調した。彼はプリオンタンパク質が危険なのは、その毒性を押さえるのが難しいからだと説明した。プリオンタンパク質がほかの生体から感染した際に狂牛病を誘発するが、感染した牛は焼却しなければならないとフッド所長は付け加えた。

狂牛病の治療薬は今後１０年後に開発されるだろうとフッド所長は予測した。そのころになれば、プリオンタンパク質が生体内で蓄積されることを防止する方法が開発されると見通したのだ。またある方法を使い、狂牛病の症状がアルツハイマーやパーキンソン病と同様に、遺伝工学を利用して治療できる可能性もあるとフッド所長は説明した。