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韓国軍の競争力は?

軍創設60周年 大韓民国国防力(3)



韓国軍は、今年で軍創設から第60周年を迎える。韓国戦争(1950-53年)当時、開戦から3日後に旧ソ連製・T-34戦車で武装した北朝鮮地上軍によってソウルが陥落、飛んでくる旧ソ連のMIG-15戦闘機は米空軍に任せなければならなかった韓国軍が、いまや兵力およそ60万に、約26兆ウォン(約2兆6000億円)の国防予算が支える「強軍」に跳躍している。


しかし北朝鮮の核問題をめぐる局面など南北(韓国・北朝鮮)の軍事的緊張は依然として続いており、北東アジアには先端軍備競争の風まで吹いている。南北が対立している状況で、韓国軍の抑止力とともに、軍備が密集する北東アジアでの韓国軍の競争力を、現代戦の主要分野を中心に分析してみた。

空中戦は、戦争の機先を制し、勝機を見いだす決め手となる。空中で押されれば、そのまま地上戦に影響が出るからだ。そのため各国が国運を賭して高性能戦闘機の確保に熱を上げる。米空軍がF-22ラプターを開発したのも、21世紀に全世界どこでも制空権を握ることのできる戦闘機を作りたいという意志の表現だ。

南北空軍のプライドをかけた戦いは、空軍F-15Kと北朝鮮のMIG-29だ。03年初めに東海(トンへ、日本海)を偵察中だった米海軍の海上偵察機P-3に接近、威嚇した戦闘機がこのMIG-29だ。F-15機種の最新型であり、韓国の次世代主力機F-15Kと競合する機種だ。ロシアが生産したMIG-29は、改良されたコンピューターと赤外線捜索追尾装置(IRST)を搭載している。IRSTは、敵機のエンジンから噴き出される熱を追跡する。また、探知距離70キロメートルのレーダー、N-019を備えている。空中の機動性はF-15機種より良いと評価される。

北朝鮮は40機のMIG-29を保有している。韓国情報当局の推定によると、北朝鮮はこの戦闘機の主要武器システムとして、射程距離70キロメートルの空対空ミサイル、R-27R(西側名称AA-10B)を搭載している。

半面、韓国空軍が保有している最新型F-15Kは探知距離が100キロメートル以上のレーダー、APG-63(V)1を搭載しており、MIG-29よりはるかに遠くを見ることができる。F-15Kに装着された中距離空対空ミサイル(AMRAAM)は射程距離が約105キロメートルだ。F-15Kは、米空軍または韓国空軍が導入する早期警戒管制機(AWACS)の支援を受け、自身のレーダー探知範囲以外の敵機にも空対空ミサイルを発射できる。

北朝鮮空軍には早期警戒官制機がない。したがって、韓国空軍のF-15Kと北朝鮮のMIG-29が空中で激突する場合、理論上では、いかなる場合にもF-15Kが勝利するという結論が出ると空軍関係者は説明した。現在、韓国空軍の主力、KF-16戦闘機と北朝鮮のMIG-29が単独で戦闘を繰り広げた場合は、KF-16が苦戦する可能性があるというのが専門家の見解だ。

だが、その場合も韓国空軍のKF-16がAWACSの支援を受ければはるかに有利だ。韓国がF-15KとKF-16を主力として保有しているのに対し、北朝鮮はそれより1、2段階落ちるMIG-21を主力機として持っている。したがって、北朝鮮空軍が数は多いが、全体的な戦闘力では韓国を下回るというのが専門家の評価だ。

しかし、周辺諸国に比べれば韓国空軍は依然として非常に劣勢だ。日本は、F-15Kより旧型ではあるものの、F-15Jを200機ほど持っており、F-16を改良したF-2も多量保有している。AWACSと空中給油機も運用中だ。独島(トクト、日本名:竹島)沖で作戦を展開しても、日本のF-12Jは空中で給油を受けながら持続的に任務を遂行することが可能だ。

だが、F-15Kは江原道江陵(カンウォンド・カンヌン)基地で出撃しても、80分ほど任務を遂行した後、復帰しなければならない。

中国はロシアから導入した4世代戦闘機、Su(スホーイ)-27SKを運用している。Su-27SKはステルス機能まで備えている。また、Su-27を中国内で生産したJ-11も手強い機種だ。Su-27はMIG-29と同じく、F-15の競合機種だ。ロシアはSu-27を改良した4.5世代Su-35も開発した。米空軍がステルス5世代戦闘機のF-22を開発したのも、こうしたSu-27の改良型に備えるためだ。



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