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軍創設60周年 大韓民国の国防力(1)
今年3月2-7日に実施された韓米合同軍事演習「キー・リゾルブ(Key Resolve)」は、韓米連合軍が有事の際に北朝鮮平壌(ピョンヤン)付近まで反撃する状況を想定した訓練だった。北朝鮮の先制攻撃から始まった戦争がおよそ50日目に入った時点だ。
仮想のシナリオだが、韓米軍当局が徹底したウォー・ゲーム・シミュレーションを経て設定した状況だというのが軍消息筋の説明だ。韓米連合軍が開戦から2カ月足らずの時点で、平壌に難なく入城できた最も重要な要素は空軍力だった。数的には韓国が劣勢だ。北朝鮮が約820機の戦闘機を、韓国空軍は約500機をそれぞれ保有している。しかし「戦争が始まれば空中警戒管制機(AWACS)と、韓国空軍の次期主力戦闘機F-15、F-16などで武装した在韓米空軍の加勢で、わずか5-6日で戦闘機の大半が空から消えると評価された」と軍筋は説明した。数回にわたるシミュレーションの結果だ。
それ以降、韓米空軍が韓半島上空の制空権を握った状況で、北朝鮮の地上軍と海軍の移動はきわめて制約的にならざるを得ない。しかし米軍なしに韓国空軍だけで戦うとしたら、北朝鮮空軍を制圧するのに、非常に長い時間がかかるだろうと専門家は推定する。
韓国国防研究院が04年以降、毎年研究、発表してきた南北(韓国・北朝鮮)軍事力評価によると、韓国の空軍力は北朝鮮に比べ若干優勢を見せている。F-15Kを除けば、MIG-29と23など北朝鮮戦闘機に比べて韓国戦闘機の性能が優勢だと見ることはできない。
したがって、韓国空軍が制空権を握るまで苦戦するほかなく、相当な時間がかかるということだ。国防研究院関係者は、しかし「最近、韓国空軍のF-15Kと海軍のKDX-Ⅱ級駆逐艦が実戦配置されることによって、韓国空軍が北朝鮮空軍に比べ、やや有利になったと評価された」と話している。
F-15Kの戦闘力が非常に優れており、海軍駆逐艦まで海から北朝鮮戦闘機を迎撃するからだ。ここに韓国空軍がAWACSを2011年に導入し、イージズ級の駆逐艦(KDX-Ⅲ)である世宗(セジョン)大王艦(7600トン)を年末に実戦配備すれば、状況はさらに良くなるだろう、と専門家は見ている。後方地域に飛び、韓半島上空を飛行するAWACSがすべての飛行体を捕捉し、韓国戦闘機と対空ミサイルが迎撃するよう、情報を提供するからだ。北朝鮮空軍にAWACSはない。
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