３００億ウォン（約３１億円）台の財産を所有している韓国人女性がフィリピンで殺害され警察が捜査に入った。

ソウル瑞草（ソチョ）警察署とフィリピン警察によると、４月３日午後８時３０分ごろ、フィリピン・バタンガス州で韓国人Ｐさん（６７）が銃に打たれ負傷し、遺体で発見された。Ｐさんは頭に４５口径の拳銃の実弾を２発打たれ、現場で死亡した。遺体が発見された場所は荒れた野原で人影の少ない場所だ。韓国の警察はフィリピンの警察から捜査資料を提供され、調査中だ。

◇請負殺人の可能性を捜査


事件当日、Ｐさんは娘と別れた後に失踪した。娘と別れた場所はフィリピンの首都マニラだった。しかし、銃殺された場所は南に１１０キロ離れた場所にあるバタンガス州だ。警察は目撃者が「事件の現場付近から白いワゴン車が走り去るのを見た後、しばらくして２発の銃声を聞いた」と述べていることから、請負殺人業者が拉致、殺害したと見て、捜査を行っている。

◇周辺の聞き込み調査開始

娘のＡさんは警察の調査で「母が誰かと会うと言い、事件当日の午後６時ごろマニラのＳホテルで降ろし、ほかの人に会うために別れた」と述べた。瑞草署の関係者は「Ａさんを一度呼び調査したが、疑いを抱くような証拠はなかった」と話した。瑞草署の関係者は「Ａさんと家族を呼び調査し、口座や通話内容を問い合わせるなど、本格的な捜査に入る予定」と伝えた。フィリピン駐在韓国領事館側も「現地警察に確認した結果、Ａさんを疑っているが、物的証拠がつかめていない」と明らかにした。しかし警察は１５０億ウォン台の不動産を相続することにしたＰさんの遺書が変更されているのが確認され、被害者周辺の人物にも調査を拡大する方針だ。