韓国・仁川（インチョン）と中国を結ぶカーフェリーで行われていた船上ビザ（船内で発給する査証）発給業務がしばらく中断されている。

カーフェリーの関係者によると、中国政府は８月に開催される北京オリンピック（五輪）を控え、セキュリティーを強化するため、３月中旬から船上到着ビザの発給を中断している。船上ビザは、乗客の便宜を図るため、船の入港後に中国出入国管理公務員が乗船して即時に発給する３０日ビザ。

中国大使館が発給するビザに比べて時間・費用を節約ができ、急いで中国へ向かう旅行者がカーフェリーを好んでいた。


商売人もこれまで１年ビザを受けて頻繁に中国を訪れていたが、今回の措置を受け、今後は３０日ビザの発給を受けることになった。このためカーフェリーを利用した個人貿易は大きく減る見込みだ。

カーフェリーの関係者は「中国当局は船上でのビザ発給を北京パラリンピックが終わる１０月以降に再開するとみられ、今年は夏のピークでも乗客が大きく減ると予想される」と憂慮を表した。