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<4.9総選挙後>南北関係・対外政策の方向は?

4月9日に投開票された総選挙(国会議員選挙、定数:299、任期:4年)が与党ハンナラ党の勝利で終わった後、米紙ニューヨークタイムズは「北朝鮮指導部が厳しい状況に直面することになった」と報じた。ウォールストリート・ジャーナルとクリスチャン・サイエンス・モニターなども同じ見方を示している。

韓国の国民が、新政府が示す対北政策への強硬姿勢を承認した、ということだ。こうした評価は、単に総選挙でハンナラ党が議会過半数を確保したことだけに注目してのことではない。第18代国会が保守優勢となり、保守勢力がヘゲモニーを握るようになった状況に基づく判断である。外交・安保政策は議会が目ざす理念に大きく影響される分野だ。

そのため、国際社会との連携をもとにした対北政策、韓米間の同盟強化、「国格を高める外交」が、議会の支援下で順調に進むだろうというのが大方の見方だ。対北政策の場合、総選挙の勝利で、李明博(イ・ミョンバク)大統領が政策判断の自律性を確保しさらに自主的に対処できるようになった、という見解もある。


東国(トングク)大学・高有煥(コ・ユファン)教授は「国政運営に問題がないほどの議席を獲得していることから、対北政策でもう少し柔軟性を発揮できるだろう」と見込んだ。北朝鮮問題で包容政策との差別性だけを強調してきた姿勢から抜け出し、北朝鮮の核廃棄プロセスを前提とした支援策「非核・開放3000」構想(北朝鮮側が核放棄し開放政策に転じるならば1人あたりの国民所得3000ドル達成に向け韓国側が支援するというもの)を土台にした南北(韓国・北朝鮮)経済協力事業を本格的に進められるようになった、ということだ。

北朝鮮の核問題も、今月8日にシンガポールで開かれた朝・米協議以降進展の兆しがあり、南北対話の再開に向けた契機も作られつつある、と判断されいる。むしろ、保守勢力内部でのけん制がありうる、という見方も出ている。政府高官は「確かに李大統領は北朝鮮問題について、保守右派の理念的判断から考えず、実用的側面から接近している」とし「いざ対北政策で柔軟姿勢を示す場合、保守系の自由先進党や無所属議員ら、朴槿恵(パククネ)前ハンナラ党代表の支持者政党「親朴連帯」のけん制があるかもしれない」と話している。

決め手は北朝鮮の態度だ。現在の強硬姿勢から考えて「通米封南(韓国を排除して米国だけと交渉する)戦術」を駆使する可能性もなくない。国会・保守勢力からの広範囲な支援が期待されるのは、新政府のイニシアチブで進める「国格外交」の分野だ。韓国の経済的位相にふさわしく国際社会でも寄与したい、ということで▽国連平和維持活動(PKO)▽政府開発援助(ODA、現在経済協力開発機構・加盟国30カ国の中で29位)--などへの参加を拡大するのが骨子だ。

政府は11日、スーダン西部のダルフール紛争地域にPKO調査団を派遣したりもした。国連レバノン暫定軍(UNFIL)の派兵などをめぐって与野党が激しく対立し混迷を繰り返した第17代国会とは、雰囲気が明らかに異なる。アフガニスタンの再建を支援するための地域復興チーム(PRT)参加のほか、米国が最近要請したアフガン軍・警察の訓練に向けた専門家派遣でも同じことが言えるだろう。

大統領は11日、姜在渉(カン・ジェソプ)ハンナラ党代表と会い、5月の臨時国会で韓米自由貿易協定(FTA)協定の批准同意案などを処理するよう、注文した。FTA批准に向けた強い意志の表明だ。政府が進めている欧州連合(EU)、日本、中国などとのFTA締結も、国会の「側面支援」のもとで加速化する見込みだ。



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