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韓国ベンチャー業界の第一人者として有名な株式会社アンラボ(安哲秀研究所)理事会議長の安哲秀(アン・チョルス、46、写真)さんがKAIST(韓国科学技術院)の教授に任官される。
6日、KAISTによると米国留学中の安さんは遅くとも2学期からKAISTの電算分野の教授として招へいされ教壇に立つ。KAISTは近いうちに理事会を行い、安さんの教授招へいを最終的に決定する。
安さんは来月、米国ペンシルバニア大のウォートン・スクールの経営学修士課程(MBA)を修了する見通しだ。安さんは昨年12月に一時帰国し「韓国にはまだベンチャー企業家が社会的な役割を果たした事例がない」とし「中小ベンチャー育成を助けるCLO(Chief Learning Officer、最高学習経営者)のような存在になりたい」という意向を示していた。
安さんはソウル大の医学部博士課程に在籍していた1988年、コンピュータウイルスを防ぐワクチンプログラムを開発した。95年に安哲秀研究所を設立し、同研究所を韓国を代表するセキュリティソリューション企業に育てた。2005年に経営の第一線から退き、理事会の議長職を務めてきた。ポスコの社外重役も兼任している。安さんは韓国で「尊敬される最高経営者」をアンケート調査するたびにリストに名前が入る人物だ。そのためKAISTは安さんが学生らの良いモデルになるはずだと考えている。
KAISTが安さんを教授として招へいする意向を示したのには徐南杓(ソ・ナムピョ)KAIST総長による改革への意気込みが大きく作用している。徐総長は教授の定年保障および再契約審査を強化する一方で、外部の人材を積極的に招へいしてきた。このような方針から学生から尊敬されている安さんの招へいを徐総長が積極的に検討しているといえる。
KAIST関係者は「安さんが科学ジャーナルに研究論文を記載した経験のある正統な科学者ではないということから学校内に意見の隔たりがあったが、これからKAISTの学生を科学技術者としてだけではなく、企業においても組織を設計をするリーダーとして育てなければならないという方針から安さんの起用を検討している」と説明した。
KAISTは安さんとともに安さんの夫人のキム・ミギョンさん(45)も教授としてともに招へいすることも検討している。キムさんは安さんとソウル大のキャンパスカップルで、ソウル三星病院で診断病理学の医師として勤務し、2002年4月に退職し、夫とともに米国留学の道を選んだ。そしてワシントン州立大のロースクールを卒業した。その後、スタンフォード法科大で法学と生命工学を合わせた「バイオサイエンスアンドローフェロー(Bio Science & Low Fellow)」課程に進んだ。KAIST関係者は「該当分野での安さん夫妻の専門知識と実務経験などを高く評価している」と話している。
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