寧賦魁駐韓中国大使が1日ソウル朝鮮(チョソン)ホテルで開かれた「21世紀北東アジアフォーラム」に出席し、北の核問題などについて立場を明らかにしている。(写真=アン・ソンシク記者) |
「北朝鮮に圧力を加える方法で(核問題を)解決できるだろうか。北は圧迫を加えられたからといって、容易に諦観し、譲歩する国ではない。対話や交渉で解決しなければならない」--。
寧賦魁駐韓中国大使は1日、中央日報と現代経済研究院が共同主催した「21世紀北東アジアフォーラム」でこのように述べた。寧大使は「韓国の新政府と韓中関係」というテーマの発表で「北朝鮮が核兵器を破棄するカードを中国が持っているというが、中国はできる限りの術をすでに使い果たした」とし「核は本質的に朝米間の問題であり、朝米間にカギがある」と言及した。そのため「カギを持っている人がドアを開けずにカギがない人にドアをあけさせてもだめだ。韓中は朝米両者が近づくのをそばから支援しなければならない」とし、相手に何かを要求せずに自ら一歩近寄ってこそ問題を早期に解決できる」と述べた。また「中国は北核問題解決の道のりが複雑で時間がかかると予想している」「朝米の関係正常化が北朝鮮の体制変化を前提にしてはいけない」という発言もあった。
寧大使の一連の発言は開城経済協力事務所の南側当局者の撤収や、新任の金泰栄(キム・テヨン)合同参謀議長の国会聴聞会発言に対する北朝鮮の謝罪要求、北朝鮮の労働(ロドン)新聞の李明博(イ・ミョンバク)大統領に対する侮辱的な非難など、北朝鮮の態度が険悪な雰囲気に舞い戻ってしまったことに対して中国の見解を示したものだ。寧大使は北の核問題に対する多少の批判的な見解以外は韓中関係の重要性を大きく強調した。
寧大使は「韓国は政治、外交、安保、経済、文化、国際協力など多方面から非常に重要な隣国のパートナー」だと評価し「中国の現代化という戦略的な目標の実現に平和な周辺環境が必要とされているだけに韓半島で緊張が高まればこれは中国にとっても不安定な要素として作用する」と語った。
寧大使は両国の貿易について「昨年中国の赤字が400億ドル(約4兆700億円)、修交以後の累積赤字が2600億~2700億ドル(約26兆4600万円~約27兆4700万円)」と述べ「しかし構造的な問題なので理解できる」と話した。また韓中FTAについては「早期に交渉を開始することが互いのためになる。交渉をまず開始し、妥協できる部分をまず処理した後、妥協と譲歩を通じて完全なFTAを締結したい」と積極的な姿勢を示した。
両国の関係拡大と発展のために首脳級指導者、国会、外交当局、シンクタンク間のコミュニケーションが強化されなければならないという「4通論」も提起した。
特に最近、韓中間の火種として登場する中国人の「嫌韓感情」について「この問題が果たして本当に存在しているか、それ自体を疑う」と述べた。「韓半島問題を担当して30年経つが政府内に‘嫌韓’という政策はなく、中国人の大多数は韓国の文化を愛している」と説明した。彼は「一部の中国人の個人意見で全体を一般化しないでほしい」という意味で「小さな木の葉で目隠しをしてはならない」と語った。
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