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俳優チョ・ヒョンジェが「最前線境界哨所GP506」(コン・スチャン監督)に出会ったのは07年。ドラマ「薯童謡(ソドンヨ)」を終えて‘変身’を夢見ていた時だった。ちょうど男同士がぶつかる軍隊素材の映画が目に入った。
熱い抱負を胸に、2月22日から撮影に入った。しかし映画の制作日程は当初の予定通りにいかなかった。途中、資金難のため撮影が中断し、メーンの投資会社が変わるなどの迂余曲折もあった。待ち時間が増えた。10カ月後にようやく撮影を終えた。
「大した苦労はしてない。撮影は楽しく終えた。今振り返ってみると、長くて大変だったなという程度。チョン・ホジン先輩やスタッフと互いに励まし合った」
演技する俳優としての悩みは別のところにあった。映画の時間的な背景はわずか一日。それも、事件が起きた日の夜から翌日の明け方までの短い時間。しかし毎日伸びる髪の毛が悩みだった。
「僕は髪がはやく伸びるタイプ。数日たつとモジャモジャになる。10カ月間、軍人スタイルの髪型を維持するために数十回も刈り上げた。約4-5日に1回ずつ髪を切っていた」
その他の悩みは、孤独だったということ。役割が部隊員と対立する中尉役であるため、撮影が終わっても感情を維持するためにほとんど言葉を交わさずに過ごした。そのため一人ぼっちになってしまった。
チョ・ヒョンジェは映画の中で孤独な戦いを続ける。しかし、1年間の熱意は無駄にはならなかった。映画「R-Point」でホラーストーリーを描いたコン・スチャン監督が、今回も映画の中に‘反戦’を描いた。
いくつかの場面を除いては共感できる。意図した部分があることも理解できる。
「詳しく話しすぎるとストーリーが分かってしまうので…。とにかく面白い話なので期待してほしい」
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