ファイザーの勃起不全治療薬「バイアグラ」が２７日に発売１０周年を迎える。 その間、地球村の３５００万人が１８億錠を服用したと推算される。 それで‘ブロックバスター’医薬品と呼ばれている。

韓国の勃起不全治療薬市場は、バイアグラが国内市場に登場した９９年１０月以降、海外市場とはやや異なる方向で発展してきた。 まず国内製薬会社が新薬開発に飛び込んだ。 海外勃起不全治療薬市場はバイアグラ、シアリス（米イーライリリー）、レビトラ（独バイエルヘルスケア）の三つ巴様相だ。 唯一、韓国では韓国製薬会社２社が似た新薬を開発し、対抗している。

０５年、東亜（トンア）製薬が「ザイデナ（ＺＹＤＥＮＡ）」を販売し、初年度に１００億ウォン（約１０億円）超の売上高を記録した。 昨年末にはＳＫケミカルが「エムヴィクス（Ｍｖｉｘ）」を販売し、善戦している。 東亜製薬は国内市場だけでなく、旧ソ連の独立国家共同体（ＣＩＳ）のほか、中東・北アフリカ・タイなど２８カ国に輸出している。 累積輸出額は１億ドルを超えた。 米食品医薬品局（ＦＤＡ）の臨床試験を経て米国・ヨーロッパ市場への進出も狙う。


勃起不全治療薬は医薬品の‘ブラックマーケット’‘コピー薬市場’をつくったと指摘されている。 バイアグラが開拓した国内治療薬市場が年間５００億ウォンを突破したのは０４年だった。 成長率はそれほど高くなく、昨年の市場は７７０億ウォンにとどまった。 勃起不全を病気というようもばつが悪い症状という程度に考える男性が多いため、という説明だ。

泌尿器科開院医師協議会のチン・キルナム会長は「４０歳代の男性３人に１人は勃起不全患者といわれるが、自尊心のため隠しているケースが多い」と述べた。 チン会長は「コピー薬市場で中国産やその他の複製薬を買って副作用を訴える人も多い」と助言した。

勃起不全治療薬を勢力剤と誤認している点もブラックマーケット活性化の原因になっている。 職場上司や取引先に贈るのが慣行になっているため、それを狙ったコピー薬業者が出てくる、という指摘だ。