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環境に優しいとは環境と親しいということだ。台所で、リビングで、環境に優しく過ごす方法はないか。結論から言えば環境に優しいことは決して大それたことではない。そして環境と親しくならなければいけない。それが自然を生かすだけだけなく自分自身と自分の家族を生かす道でもあるからだ。簡単なことから実践できる環境のためのエコガイドを環境健康管理士のチョン・ジヨンさんと主婦のイ・ヒジョンさんに伺った。
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◇プラスチック製の容器、正しく使おう=環境ホルモンが出るからといってすべてのプラスチック容器をガラス製の容器に変えるのは難しい。プラスチック製の容器に熱い食べ物を入れたり、電子レンジを利用した調理は避ける。脂肪を含んでいる食べ物も入れてはいけない。また容器の内側にしみができたり、キムチの汁がしみこんで臭いがする場合には微生物が繁殖する可能性があるので使用は控えたほうがいい。これさえ守ればプラスチック製の容器を安全に使える。
◇ガソリンスタンドでもらうティッシュペーパーを台所で使ってはいけない=消費者保護院は2004年、首都圏76カ所のガソリンスタンドで無料で配られたティッシュペーパーを検査した結果36カ所のティッシュペーパーから蛍光増白材が検出されたという報告書を発表した。
◇ビニールラップより紙ホイル=簡単に食べ物を密閉できるラップは台所で多用されるプラスチックのうちのひとつだ。できるだけ使わないほうがいいが、やむを得ず使う場合には有害性がより少ないものを選んだほうがよい。プラスチックも発がん物質を引き起こす塩素を使用しているポリ塩化ビニル(PVC)よりは比較的安全なポリエチレン(PE)、ポリプロフィレン(PP)を選んだほうがよい。ラップだけではなく、ほとんどのプラスチック(おもちゃ、プラスチック容器、道具など)も同じだ。しかたなくポリ塩化ビニル製品を使用するときは、何週間も風に当て、室内に入れた後は換気を頻繁に行わなくてはならない。
◇しみができた電気炊飯器は捨てる=電気炊飯器にはご飯がへばりつくのを防ぐためにテフロンコーティング加工がされている。テフロンは熱に強いプラスチックの一種でしみができると食べ物に溶け込むこともある。テフロンコーティング加工の古くなった鍋で食べ物を煮ると、食材が作りだすよりはるかに濃い茶色または黒ずんでみえることがある。すでに塗料が溶け出ているという証拠だ。コーティングがはがれたら炊飯器はすぐに捨てて、できるかぎり圧力炊飯器でご飯を炊いて食べる。
◇缶よりガラス瓶=アルミ缶の内側は食品が汚染されたり味が変わることを防ぐためにプラスチックでコーティングがされている。熱い缶コーヒー、食べ残った缶飲料にはプラスチックコーティングから環境ホルモンの一種であるビスフェノールが出てくることがある。できるかぎりガラス瓶に入っている飲みものを飲む。缶飲料は残さないで一回で飲みきるのが望ましい。
◇発光ダイオード(LED)ランプ=白熱電球は電気エネルギーの95%を熱に使い、5%のみを光に費やす。節電型の蛍光灯はエネルギー効率が30~75%に達する。最近は蛍光灯や白熱電球に代わる次世代の光源として発光ダイオード(LED)が新しく注目を浴びている。発光ダイオード(LED)は蛍光灯の40%、白熱灯の20%の電力を使う。1日中つけておいても5年以上使用できる。価格は高いが、エネルギー効率が高く、長い間使用できるので経済的だ。
しみができた電気炊飯器とプラスチック製の容器も使用を控えなければならない。有害性分が検出されることもあるからだ。 |
◇ドライクリーニングした服は=ドライクリーニングに使われる有機溶剤はアンモニア、ベンジン、四塩化エチレン、ソルベント、ナフタリンなどさまざまな石油化学物質の混合物だ。そのほとんどがんを誘発し、有害性が立証されている物質だ。ドライクリーニングはできるだけ避けるのが望ましい。またドライクリーニングした一服をビニールに包んだまま放って置くと、化学物質が大気中に揮発せずに服の中に残ってしまうのでビニールカバーをはがし風通しのよい場所に3~4日かけておく。揮発性物質なので風通しさえすればほとんどの有害性分を除去できる。
◇換気は午前10時以降から午後9時前まで=米環境保護庁は室内の空気汚染物質の濃度が室外より2~5倍高いと発表した。家具から出る石油化学物質、ガスレンジから出る亜硫酸ガス、一酸化炭素などが家の中にこもるからだ。料理した後には必ずレンジフードをつけ、午前10時から午後9時までに家全体の空気を入れ替えたほうが良い。都市の中の汚染物質は朝10時以降に空気の上層へと浮び上がり夜9時以降に下層へと再び振ってくるからだ。
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