◇日本、戦力10%以上を投入し即刻対応
もちろん国際情勢上、戦闘が繰り広げられる状況ではないが、この飛行機が出現した際、下手に対応すると国際的な恥を買うことになる。 日本航空自衛隊が敏感に反応したのもこのためだ。
TU-95はついに東京から南に650キロ離れた伊豆諸島付近にまで接近した。 正確にいえば、諸島の最南端にある孀婦岩という岩島に近づいたのだ。 伊豆諸島は東京から南に650キロにわたり点々とつながっている。 7つの主要島と5-6つの小さな無人島、暗礁などからなる。 その南には硫黄島などが含まれた小笠原諸島が広がっている。 東京から1000キロほど離れている。
領空を侵犯されたと判断した日本は強力に対応した。 追加で戦闘機を出動させたのだ。 埼玉の入間基地にある中部航空方面隊司令部からもF-15戦闘機を出動させた。 計22機のF-15戦闘機と空中警報統制機2機を出動させたのだ。日本航空自衛隊が保有するF-15は全203機であるため、1割以上が一度に出動したことになる。
日本側によると、TU-95は3分間にわたり伊豆諸島と小笠原諸島の間を飛行した。 航空自衛隊がロシアに警告を送ったが、爆撃機は何の反応も見せず、悠々とそこから抜け出した。 日本外務省は駐日ロシア大使を呼び、強く抗議した。
この爆撃機が機首を返し、さらに大きな問題が生じた。 TU-95が米海軍原子力空母「ニミッツ」の方向へ向かったからだ。 最大排水量が10万トンを超える原子力母艦だ。 TU-95の航路を把握した「ニミッツ」と護衛艦は非常事態を迎えた。 全速力で飛行すれば50分で到達する距離だった。
2機のTU-95はわずか610メートルの低い高度を維持し、そのまま「ニミッツ」母艦の方向へ飛行した。 「ニミッツ」は母艦戦団を保護するために直ちに対応に動いた。 艦橋ではマイケル・マナジール艦長の声が響いた。 「今年1月24日に太平洋艦隊に配属されたニミッツの対応能力を試験しようとロシアが挑発するのか。 それなら確実にその力を見せよう」。
マナジール艦長はすぐに4機のF/A-18戦闘機を発進するよう命令した。 戦闘機はもちろん、E-2Cホークアイ早期警報機も出動させた。 敵の通信を妨害してレーダーをかく乱するEA-6Bプラウラーも出動させた。
米母艦はこうした事態に対応するマニュアルを確保していた。 04年7月にもロシア爆撃機1機が東海(トンヘ、日本名・日本海)上で母艦「キティホーク」の上空に接近している。 特に最近、米国がポーランドやチェコでのミサイル防衛(MD)基地設置を推進したことで、ロシアはTU-95をグアムとアラスカ付近にも飛ばしている。 しかし米母艦を相手にした挑発はMDをめぐる葛藤以後初めてだ。
こうした混乱を経験した「ニミッツ」母艦は米海軍の自尊心だ。 まず現存する戦闘艦の中で最も大きい。 第2次大戦当時に太平洋艦隊を指揮し、日本との戦争を勝利に導いたチェスター・W・ニミッツ提督の名前から付けられた。 1968年6月22日、バージニア州ニューポートニュースにあるニューポートニュース造船所で進水し、75年5月3日、ジェラルド・フォード当時大統領の命令で実戦配備された。 同じ年の6月30日、多目的原子力母艦として再デザインされた。
この母艦は満載排水量が10万4000トンに達する。 全長333メートル、船幅76.8メートル。 ウェスチングハウスA4W原子炉から出すエネルギーを利用し、最高時速56キロで航海できる。 このような原子力パワーを基礎に全世界を無制限に航海する能力がある。 船を運用する要員は3200人余、空中戦力を運用する要員が2480人。 ロシアが米軍事力の自尊心に触れたのだ。
巨大母艦は、米国が世界の警察の役割をするのに必須な武器体系。 世界のどこでも攻撃できるという点を見せる移動展示館ということだ。 それだけに防御も徹底的にするしかない。 仮に失敗して甘く見られた場合、議会でこの巨大な空母に投じられる数十億ドルの運用経費を問題視される可能性もある。
「ニミッツ」艦載機のF/A-18はTU-95に接近し、マニュアル通りの監視飛行に入った。 米海軍の操縦士の目にはTU-95の巨大なプロペラが鮮明に見えた。 プロペラの音は非常に大きく、無線ヘッドセットをつけている操縦士もうるさく感じるほどだった。 操縦士はTU-95の側面後方にやや低くつけて、爆撃機と同じ速度を維持した。
TU-95は後方に機関砲があるが、これは上側にしか撃てないため、それよりもやや低く飛行すれば安全なのだ。 米海軍操縦士の目に後方の機関砲を担当する砲手が装備を握っている姿が見えた。 窓ガラスの中にいる砲手が鮮明に見えたのだ。 尻尾翼についた赤い星も視野に入った。
▶ 「敵の爆撃機2機が母艦に突進する」 露ツポレフ95が日本の海上で挑発…①
▶ 「敵の爆撃機2機が母艦に突進する」 露ツポレフ95が日本の海上で挑発…③
もちろん国際情勢上、戦闘が繰り広げられる状況ではないが、この飛行機が出現した際、下手に対応すると国際的な恥を買うことになる。 日本航空自衛隊が敏感に反応したのもこのためだ。
TU-95はついに東京から南に650キロ離れた伊豆諸島付近にまで接近した。 正確にいえば、諸島の最南端にある孀婦岩という岩島に近づいたのだ。 伊豆諸島は東京から南に650キロにわたり点々とつながっている。 7つの主要島と5-6つの小さな無人島、暗礁などからなる。 その南には硫黄島などが含まれた小笠原諸島が広がっている。 東京から1000キロほど離れている。
領空を侵犯されたと判断した日本は強力に対応した。 追加で戦闘機を出動させたのだ。 埼玉の入間基地にある中部航空方面隊司令部からもF-15戦闘機を出動させた。 計22機のF-15戦闘機と空中警報統制機2機を出動させたのだ。日本航空自衛隊が保有するF-15は全203機であるため、1割以上が一度に出動したことになる。
日本側によると、TU-95は3分間にわたり伊豆諸島と小笠原諸島の間を飛行した。 航空自衛隊がロシアに警告を送ったが、爆撃機は何の反応も見せず、悠々とそこから抜け出した。 日本外務省は駐日ロシア大使を呼び、強く抗議した。
この爆撃機が機首を返し、さらに大きな問題が生じた。 TU-95が米海軍原子力空母「ニミッツ」の方向へ向かったからだ。 最大排水量が10万トンを超える原子力母艦だ。 TU-95の航路を把握した「ニミッツ」と護衛艦は非常事態を迎えた。 全速力で飛行すれば50分で到達する距離だった。
2機のTU-95はわずか610メートルの低い高度を維持し、そのまま「ニミッツ」母艦の方向へ飛行した。 「ニミッツ」は母艦戦団を保護するために直ちに対応に動いた。 艦橋ではマイケル・マナジール艦長の声が響いた。 「今年1月24日に太平洋艦隊に配属されたニミッツの対応能力を試験しようとロシアが挑発するのか。 それなら確実にその力を見せよう」。
マナジール艦長はすぐに4機のF/A-18戦闘機を発進するよう命令した。 戦闘機はもちろん、E-2Cホークアイ早期警報機も出動させた。 敵の通信を妨害してレーダーをかく乱するEA-6Bプラウラーも出動させた。
米母艦はこうした事態に対応するマニュアルを確保していた。 04年7月にもロシア爆撃機1機が東海(トンヘ、日本名・日本海)上で母艦「キティホーク」の上空に接近している。 特に最近、米国がポーランドやチェコでのミサイル防衛(MD)基地設置を推進したことで、ロシアはTU-95をグアムとアラスカ付近にも飛ばしている。 しかし米母艦を相手にした挑発はMDをめぐる葛藤以後初めてだ。
こうした混乱を経験した「ニミッツ」母艦は米海軍の自尊心だ。 まず現存する戦闘艦の中で最も大きい。 第2次大戦当時に太平洋艦隊を指揮し、日本との戦争を勝利に導いたチェスター・W・ニミッツ提督の名前から付けられた。 1968年6月22日、バージニア州ニューポートニュースにあるニューポートニュース造船所で進水し、75年5月3日、ジェラルド・フォード当時大統領の命令で実戦配備された。 同じ年の6月30日、多目的原子力母艦として再デザインされた。
この母艦は満載排水量が10万4000トンに達する。 全長333メートル、船幅76.8メートル。 ウェスチングハウスA4W原子炉から出すエネルギーを利用し、最高時速56キロで航海できる。 このような原子力パワーを基礎に全世界を無制限に航海する能力がある。 船を運用する要員は3200人余、空中戦力を運用する要員が2480人。 ロシアが米軍事力の自尊心に触れたのだ。
巨大母艦は、米国が世界の警察の役割をするのに必須な武器体系。 世界のどこでも攻撃できるという点を見せる移動展示館ということだ。 それだけに防御も徹底的にするしかない。 仮に失敗して甘く見られた場合、議会でこの巨大な空母に投じられる数十億ドルの運用経費を問題視される可能性もある。
「ニミッツ」艦載機のF/A-18はTU-95に接近し、マニュアル通りの監視飛行に入った。 米海軍の操縦士の目にはTU-95の巨大なプロペラが鮮明に見えた。 プロペラの音は非常に大きく、無線ヘッドセットをつけている操縦士もうるさく感じるほどだった。 操縦士はTU-95の側面後方にやや低くつけて、爆撃機と同じ速度を維持した。
TU-95は後方に機関砲があるが、これは上側にしか撃てないため、それよりもやや低く飛行すれば安全なのだ。 米海軍操縦士の目に後方の機関砲を担当する砲手が装備を握っている姿が見えた。 窓ガラスの中にいる砲手が鮮明に見えたのだ。 尻尾翼についた赤い星も視野に入った。
▶ 「敵の爆撃機2機が母艦に突進する」 露ツポレフ95が日本の海上で挑発…①
▶ 「敵の爆撃機2機が母艦に突進する」 露ツポレフ95が日本の海上で挑発…③
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