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【社説】廃棄物として捨てられた崇礼門の残骸

ずさんな管理で600年の歴史を持つ国宝1号を一瞬にして失っても、まだ目が覚めていないようだ。 崇礼門(スンレムン、南大門)の残骸を一般のゴミのように廃棄処分したという報道には、呆れるだけでなく驚愕する。 文化財庁の職員は火災現場の資材を廃棄物処理場に出し、消防当局は掘削機で現場をむやみに掘り起こしたという。 放火で崇礼門が崩れ落ちてから3日後のことだ。 取り返しのつかない罪を懺悔する国民の哀悼が続く中、火災現場の囲む幕の中では、もう一度国民の胸に釘を打ち込むような歴史棄損が進行していたのだ。

当局はどのような苦境に立てば目が覚めるのだろうか。 消防職員は‘知らなかった’という理由でそうしたとしよう。 歴史保存の責任を負う文化財庁の関係者は、燃えた文化財の残骸を整理する際、炭の塊一つでも慎重に扱うべきだという考古学の常識を無視した。

崇礼門が国宝であるなら、焼けた瓦のひと欠片も宝であるのは常識だ。 先祖の墓を移す際、散在する遺骨をむやみに捨てないのと同じことだ。 にもかかわらず関係当局はまた責任逃れに必死だ。 文化財庁側は「実際に現場を整理するのは中区庁」と弁解したという。 これだからネチズンが‘崇礼門五賊’という新造語を作り、関係当局を非難するのだ。


いったい何をそんなに急いでいるのだろうか。 当局は火事が発生すると、あたかも待っていたかのように復元にかかる予算と時間を計算し、早急な復元を繰り返し強調した。 今回の妄動もこうした焦りから生じたと考えなければならない。

崇礼門はわれわれの宝物1号だ。 一般の建物が燃えた時のように急いで残骸を片づけ、新しい家を建てるように処理してはならない。 時間が長くかかっても専門家の意見を集めなければならず、必要ならば国民の合意も必要だ。 隣国の日本の場合、1949年に法隆寺で火災が発生した際、炭になった柱一つまで収拾し、博物館に保存している。 金堂壁画を復元するかどうかをめぐって数年間も頭を悩ませるほどだ。 先祖と子孫に恥ずかしくない崇礼門復元作業のために参考にしなければならない。



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