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<インタビュー>日本の文化財防災第一人者、畠山修治さん

和歌山県の粉河寺で水が25メートルまで上がる放水装備の作動状態を確認している畠山社長。



「韓国文化財の至尊といえる崇礼門を火災で失った韓国国民に心から哀悼の意を申し上げます」--。

日本文化財防災の第一人者、畠山修治さん(アズサ設計コンサルタント社長)は、崇礼門の消失に対してこのように遺憾を伝えた。畠山さんはオフィスがある大阪を中心に隣近の京都、奈良地域はもちろん日本各地の国宝と重要文化財に対する防災施設設計・設置と工事管理を行っている。韓国の文化財にも精通した同氏に14日、崇礼門火災事件の教訓と防災対策を聞いてみた。


--崇礼門火災の教訓は何か。

「崇礼門は消防署とわずか1分の距離にあるという理由で消防装置を持っていなかった。文化財火災の主要原因は放火なのに、一般人が制限なしに近付けるようにした管理体制も問題だった。管理責任問題が不明になっている点も残念だ」

--文化財変形も懸念されるが必ず防災施設が必要なのか。

「寺院は内部から火が起こっても外では肉眼で把握しにくい構造になっている。炎が本格的になる前には1次的に火災報知機に頼るほかない。そのため日本では法で火災警報装置設置が義務付けられている」

--警報装備が先端化される理由は。

「これまでの火災報知機は熱も多くの煙を十分に感知しなければ作動しなかった。しかし最近は光センサーを利用した火の感知警報装置が普及されている。熱をたくさん発生する小さな炎にも警報を鳴らすので早期捕捉が可能だ。建物外部での炎も感知することができ、山火事対応も可能だ。赤外線と紫外線で炎だけ捕捉するため、太陽光線や車のヘッドライト、照明器具などによる誤作動は起きない」

--防災設計の重要な理由は。

「現場で初期消火するためには消火設備をきちんと配置しなければならない。しかし文化財ごとに構造が違うので現場にいちばん相応しい形態の設計が必要だ」

--崇礼門復元時に気を付ける点は。

「崇礼門の再建築は2006年の実測図と過去の資料に根拠して原型を再現することが重要だ。初期火災鎮圧に必要な防災装置も必須だ。自由見学に対しても見直す必要がある。非常時の対処能力を高めるためには消防管理責任者をはっきりと指定しなければならない」

--復元される崇礼門の防災設計は。

「まず楼閣に上がる人を捕捉する監視カメラと赤外線警報装置の設置は基本だ。第2、建物内部には光センサーを利用した最先端感知装置を設置しなければならない。3番目は内部にスプリンクラーを設置して管理者を置かなければならない」

--防災訓練はどんな体系が必要なのか。

「現場管理所、消防署、文化財庁などの間で緊密な連携をとり、文化財別に防災訓練マニュアルを作らなければならない。韓国も日本のような“文化財防災デー”訓練制度を取り入れるべきだ。文化財管理法体系も整備して防災設備設置、文化財責任管理、防災訓練手続きなどを記した具体的なマニュアルを作らなければならない。また防災設計基準を作って文化財設計図まで確保する必要があるだろう。(日本のように)政府が防災施設補助金を支給する案も検討しなければならない」



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