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<空港ラウンジ>1人が降りれば全員の搭乗やり直し

昨年12月初め、乗客230人を乗せた国内航空会社の北京行き航空機が滑走路に出ようとする瞬間だった。 客席から中年女性の声が聞こえた。 「お願いですから私を降ろしてください。 息苦しくて我慢できません」。40代の女性乗客は「飛行機のドアが閉まった直後、目まいがして息苦しくなった」とし、機内から出してほしいと訴えた。

狭い場所やふさがった空間で発作を起こす閉鎖恐怖症の患者だった。 症状が激しくなれば意識を失うこともある。 機長は管制塔と相談した後、搭乗橋に引き返した。 苦痛を訴えた乗客は荷物を持って急いで飛行機から出た。

ところが、これで終わったわけではなかった。 230人余の乗客全員が携帯する荷物を持って飛行機から降りることになった。 乗務員とセキュリティー要員はこの女性乗客がいた座席とその周辺の座席の下、荷物棚にいたるまで、一つひとつチェックした。 危険物が置かれていないか調べたのだ。


異常がないと確認された後、乗客はまた飛行機に乗った。 この過程で約30分かかった。 降りた乗客の荷物が荷物棚に残っていたとすれば出発はさらに遅れていたはずだ。

航空法と国際規定によると、この場合、飛行機のすべての乗客を降ろした後、再び飛行機内部のセキュリティーチェックを行うことになっている。 降りた乗客が危険物を飛行機に設置していないかどうか確認するためだ。

航空会社側は「他の乗客とっては不便なことだが、乗客の健康上、大変なことになる可能性があるので降ろすしかない」という立場だ。



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