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歌手出身の俳優には、いつも演技力についての評価がつきまとう。Baby V.O.Xのユン・ウネとシム・ウンジンがそうだ。‘演技ひとつ満足にできないのか’と、ファンの視線は冷ややかだった。歌手であることが、演技にマイナス要因として作用してしまったからだ。
ユン・ゲサンも歌手出身の俳優だ。1999年にユニット歌手‘GOD’で芸能界活動を始め、今年でデビュー9年目。演技を始めてからもう4年になる。スクリーンデビュー作は2004年の「僕らのバレエ教室」だった。
ユン・ゲサンの演技力についても、さまざまな声があった。しかしユンは最初から正面突破を試みた。
2月5日公開の「6年目の恋愛中」(ピカソフィルム、パク・ヒョンジン監督)でも、ユンの情熱が感じられる。ユンは、6年も交際している彼女がいるホームショッピング・プロデューサーの役を演じている。恋愛が日常化し、危機に陥っては克服するという過程を繰り返す主人公だ。ありふれた素材のようだが、ユン・ゲサンが強調する「言葉で表現できない」面白さがある。
ユン・ゲサンが‘お薦め’する見所は2つある。サッカー中継を見ている途中、彼女タジン(キム・ハヌル)が「あなたの好きなアイス買ってきたよ」と言いながら差し出すのを見て、「今は好きじゃない」と無関心に言い返す場面。そして、エンディングで誤解からタジンとけんかした後に、部屋で独り寂しく泣く場面。
「最初はなぜ泣くのか疑問に思ったが、後になって納得した。泣かなければ6年という歳月が無意味になってしまうから」
ところで、ユンは6年という長い恋愛をしたことがあるだろうか。
「恋愛ですか?当然ありますよ。6年とまではいかないけれど、それに劣らないぐらい中味の濃い恋愛はしたことがあります。2年ほど付き合っているカップルなら、この映画を見て共感してもらえるのでは?」
‘少しつまらないが’、ユンの現在の恋人は演技だ。「6年目の恋愛中」に続き、ユン・ジョンビン監督の「ビースティ・ボーイズ」を撮影し、ドラマ「どなたですか?」にもキャスティングされた。
「ドラマ『愛に狂う』の撮影を終え、少し済州道(チェジュド)に旅行してきた以外には、休む暇がなかったですね。まだまだやるべきことが本当に多いんです。今年は作品にたくさん出て、俳優ユン・ゲサンとしてファンの前に立ちたいですね」
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