日本戦で勝利し本戦出場のチケットを獲得したハンドボールの男子代表チーム・金泰勳（キム・テフン、４５、写真）監督は「死んでも心残りがない」と、やや興奮気味に話した。


キム監督は「最後に２点の格差となり不安がったりもしたが、勝てると信じていた」と満足した様子。北京オリンピックについては「銀メダルを取った８８年のソウル五輪以降、いつになく良いメンバーが揃っている。残りの期間にチームワークを整え、メダル獲得を実現する考え」と意気込んだ。


キム監督は、めったに選手をせき立てないことで有名。並大抵のことでは怒らない。その代わり、褒めたり励ましたりする姿を頻繁に目撃できる。３０日の日本戦を控えて、最後の訓練でもキム監督は選手らに「最高だね」を連発していた。シュートの訓練を行なうとき、キム監督は「ナイスシュート！」、「ナイスゴールキーパー！」を繰り返す。

パワーに欠けたシュートでもゴールを決めれば「ナイスシュート」で、ゴールキーパーが何でもないゴールを守った場合でも「ナイスキーパー」だ。作戦の指示においても同様だ。フォワードからバックスに変わるとき、選手の動きが鈍くなるとキム監督は「皆さんのバックコートがのろくなっている理由は何かというと、久々に合宿訓練を行なったからなんだね」とし「もうす少し頑張ろう」と励ました。

いわゆる「元気付けのリーダーシップ」だ。代表チームの尹京信（ユン・キョンシン、３５）は「肉体的には大変でも、代表チームに招集されると気楽に臨める。大半の時間を送る所属チームより、代表チームのほうがさらに身近に感じられるほど」と語った。