組織改編案を発表する李慶淑業務引継ぎ委員長(中央) |
李明博(イ・ミョンバク)政府の初めて作品の政府組織改編案が16日、明らかになった。
今回の改編案は「李明博式経済再生」のファーストステップだ。「ムダのない有能な政府作り」のための土台となる。
改編案の核心は「スリム化」だ。政府部処間で重複する機能を統合し、権限を民間と地方に移し体重を大幅に減らした。今ある18部4処から13部2処への縮小は途方もなく破格的な処置だ。李次期大統領は統廃合官署の抵抗とロビーにもかかわらず論議が沸騰した統一部までを廃止する強力な粘り強さと大胆さを披露した。
スタートラインに立った李明博政府が体重から減らした理由は簡単だ。経済を生かすために政府がうまく回るようにするということだ。それにより組織改編の次のステップは「規制改革編」につながる見通しだ。政府のスリム化によって体重を減らすのに成功した後、規制改革という「下準備」工程に突入するという姿勢だ。規制改革は経済がスピードを出すための必須条件というのが李次期大統領の考えだ。引継ぎ委員会のある重要関係者はこの日「事実上、規制改革のための組織改編」とし「政府組織の改編作業」を進めながら必要ない規制を大幅に取り除くことに総力を傾けることになるだろう」と話した。
実際に引継ぎ委員会は改編案の説明資料で各部処の規制担当人材810人を縮小すると明らかにした。引継ぎ委員会は初めての段階で法律で規定された規制や施行令、施行規則、条例などに存在する規制に対し、全面的な再検討に突入する。「画期的な案が作られると思う」と引継ぎ委員会関係者は明らかにしている。すでに具体的な案が議論されている。李次期大統領のある側近は「引継委員会は各部処でむやみに規制の要因になる施行令などを作ることができないようにする案を検討している」と話した。公務員によって規制が次々と増えるのを根本から防ごうという意図だ。
引継委員会はまた李明博政府がスタートした後、100日以内に企業の投資活性化のための「短期規制改革案」も出す方針だ。「スリム化」には「李明博式実用精神」も投影されている。強い反発があった統一部・女性部・情報通信部などの統廃合を押し通すことができる力も名分よりは実利に重きをおく李次期大統領の実用精神から出てきたと評価されている。
しかし改編案を国会で通過させるためには多少の困難も予想される。院内で第一党(137席)の大統合民主新党の金孝錫(キム・ヒョソク)院内代表はこの日「(改編案が)コンパクトで効率的な政府を目指すことに関しては同意する」とし「統一部は譲歩できない」と存続の立場を明らかにした。新千年民主党、民主労働党も統一部廃止に反対し、改編案を批判した。新党と民労(9席)、民主(6席)党が統一部をめぐって持続的に改編案に反対する場合、ハンナラ党は協議にはいるほかない状況に置かれることになる。
そのため4月の総選挙が、国会処理において最も重要な鍵になるという話が出てくる。総選挙を控えて世論を意識せざるを得ないのが政党だからだ。李明博政府とハンナラ党は、国民の世論が、改編案に反対する与党に対して反発を見せることに期待をかけている状況だ。だが新党も統一部廃止などに関しては「世論は我々の味方」だと主張している。
改編案の国会処理は李明博政府が越えなくてはならない最初の関門だ。
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