ソウル大‘挑戦サークル’の会員が‘韓中日自転車’に乗って汝矣島(ヨウィド)公園を走っている。 左からシン・ユンソクさん、パク・テジュンさん、ファン・ソンミンさん。 |
3人乗りの自転車を開発したシン・ユンソクさん |
ソウルに雪が降った11日、汝矣島(ヨウィド)公園を走る自転車があった。 3人が声を掛け合いながら6つの車輪が付いた自転車をこぐ。
自転車3台を鉄パイプとスプリングで連結したもので、3人が呼吸を合わせてペダルを踏まなければ倒れてしまう‘三人一体’自転車だ。
一般的に複数人乗りの自転車は前の人が最も力を使うが、この自転車は3人が同じになるよう設計された。
「韓中日3カ国の協力を象徴するため3人乗り自転車を作りました」。
ソウル大‘挑戦サークル’のイ・スンジェさん(21、化学生物工学部2年)は「欧州連合(EU)のように協力するアジア連合(AU)を夢見て‘AUプロジェクト’に取り組んでいる」と語った。
‘AUプロジェクト’は韓中日の協力の重要性を3カ国に知らせる活動だ。 夏にはオートバイで中国を縦断した。
今回は18日から1カ月間、20人余が交代で3人乗り自転車2台に乗って日本の福岡-東京を走る予定だ。 中国縦断当時に知り合った北京大の学生と日本の若者も現地で合流し、‘韓中日自転車’に乗る。
「作るのに約3カ月かかりました。 設計図は6回ほどやり直しました」。
横に並んで走る3人乗り自転車が存在しないため、サークル会員のシン・ユンソクさん(22、造船海洋工学科2年)が設計した。 当初は斬新なデザインの自転車を作ろうとしたが、コスト問題にぶつかった。
「設計通りにするには1台当たり250万ウォン(約28万円)かかることが分かった」。
1台50万ウォンで作ってくれるという業者にだまされ、100万ウォンほどの損失を出したりもした。
従来の自転車をつなげるという設計に変更したが、それでも製作にはかなりの費用がかかった。 清渓川(チョンゲチョン)を回りながら配管・建築資材などの部品を集め、結局1台当たり30万ウォンまでコストを下げることができた。
「自転車用の部品はほとんどない。 清渓川を歩き回って探し出し、自転車にさまざまな材料を適用した」。
シンさんは「試行錯誤を繰り返しているうちに道が見えてきた」と笑顔で語った。
30社以上の企業を回ったが、スポンサーを見つけることはできなかった。 それでも彼らはくじけなかった。 食費を減らし、寒さをしのげる場所で寝れば何とかなるという。
イ・ジスクさん(25、看護学科4年)は銭湯の掃除など10件以上のアルバイトをして集めた資金を使うという。
昼食時間に職場から出てきた汝矣島の会社員は「これは何だ?」と言いながら集まり始めた。 ‘韓中日自転車’がまた力強く走り始めた。
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