読売が強打者アレックス・カブレラ（３６、西武）獲得に動いている。 李承燁（イ・スンヨプ、３１）とポジション争いをする可能性も排除できない。

今季リーグ優勝を果たしながらも日本シリーズに進出できなかった読売の課題は２つ。 一塁手の李承燁が左手親指の手術を受け、三塁手の小笠原もひざの手術を受ける予定であるため、代替戦力を確保する必要がある。 また左打者に偏ったラインアップの変化も試みている。


読売はアレックス・ラミレス（３３、ヤクルト）にまず目を向けた。 ラミレスはセリーグ打点１位（１２２点）・打撃２位（３割４分３厘）を記録した外野手。 しかし最近の状況を見ると、右利きの一塁手カブレラが読売に入団する可能性が高まっている。 日本の野球関係者は「読売が破壊力の大きいカブレラの獲得に動いている」と伝えた。


カブレラは０２年に５５本塁打を放ち、王貞治、ローズとともに日本本塁打記録を保持するスラッガー。 カブレラが０１年に記録した１７０メートル砲は日本の最長距離本塁打だ。 ０２年には東京ドームの天井を強打したこともある。

カブレラは０３年からパワーがやや落ち、打率３割・本塁打３０本程度を記録している。 今季は打率２割９分４厘・２７本塁打。 現在でもパリーグ最高打者として君臨しているが、リーグ最高年俸（６億円）との対比で効率性が低下しているも事実だ。西武がカブレラとの再契約をあきらめたことで、読売が興味を示した。 李承燁をはじめとする読売の左打者にとって右打者は貴重な存在になる可能性がある。

しかしカブレラが一塁手である点が気になる。 一塁手としての守備は李承燁のほうが上だが、李承燁は千葉ロッテ時代、左翼手に入った経験もあり、カブレラが一塁を守る場合は外野に回る可能性もある。

読売の渡辺会長はクライマックスシリーズ敗退後、「助っ人の戦いで敗れた。 日本シリーズ優勝のため大々的に戦力補強をする」と宣言した。 この言葉に緊張した球団は、獲得候補筆頭だった福留（中日）がメジャーへ向かうことが観測された後、カブレラをターゲットにしている。

カブレラが読売のユニフォームを着る場合、ポジションと４番をめぐり李承燁と熱い競争を繰り広げることが予想される。