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木村拓哉(35)、オダギリジョー(31)。
ハンサムなマスクとしっかりした演技力を基盤とし、日本はもちろん、韓国内にまで熱血ファンたちをもつ俳優たちだ。
オダギリジョーの『東京タワー』が公開したのに続き、来月1日には木村拓哉の『HERO』が公開される。2つとも今年、日本で爆発的興行を記録した作品だ。
トップスターながらも非主流独立映画を固執するオダギリジョーと、アイドル出身20年目、不動の人気を享受する木村拓哉。2人は最近、それぞれ来韓して韓国内での熱い人気を立証した。
いまだに日本映画・ドラマは話題性に比べて興行が追いつかない。しかし2人の俳優の同時出演で本格的な「日流」に火をつけるだろうという見方もある。
#『HERO』の木村拓哉=キムタクの愛称で親しまれている。国内ではウォン・ビンと似ているといわれてきた。『HERO』は彼が主演した映画としては初めて国内で封切られる作品だ。歴代日本ドラマ視聴率10位以内に入る2001年フジテレビの同名ドラマが原作だ。
木村拓哉は日本のアイドルシステムの伝説と呼ばれる。87年、日本の大型芸能企画会社のジャニーズ事務所所属男性アイドルグループSMAPのメンバーとしてデビューし、パパになるまで20年間トップの座を守っている。特にドラマで爆発力を見せ「視聴率の男」という別称もついた。『HERO』『ロングバケーション』『ラブジェネレーション』など、歴代視聴率上位に彼の主演作7編が入っている。ファッション誌「anan」が選んだ「好きな男」1位を13年守っているほか、日本CM総研のCM好感度でも7年連続1位だ。一言で興行メーカー。10~60代までの男女問わず愛される国民俳優だ。
変わらぬハンサムなマスク、ロマンチックヒーローでありながらバラエティーでは崩れた役まで幅広い姿が人気だ。長い髪と「キムタク節」と呼ばれる特有の話し方もポイント。
わがままだが素敵な男、あるいは日本式エリートのフレームを壊す型破りで人間的なキャラクターを演じた。高校中退の型破りの検事、久利生公平役の『HERO』で彼は長い髪にこだわったが、日本人に検事に対する典型を壊す役柄として受け入れられた。『HERO』は東京検察庁が舞台。久利生は茶色のパーカーに破れたジーパン、通販グッズオタクだが、捜査だけは天才性を発揮する。相手役の事務官松たか子とともに釜山(プサン)に遠征捜査に来る場面ではイ・ビョンホン、パク・ドビンが友情出演した。チョングク醤に沸き返る久利生、下手だが愛嬌たっぷりの韓国語などで韓国市場を配慮した。ただ貧困層の地域を多くおさめたカメラの視線はやや見苦しい。
#『東京タワー』のオダギリジョー=昨年、日本映画では異例的に韓国市場でヒットした『メゾン・ド・ヒミコ』(10万人)の主人公だ。
それまで人気ナンバーワンの日本スターだった妻夫木聡(『ジョゼと虎と魚たち』)を一気に弾き出した。
ずば抜けたマスクだけではなく、作品を選ぶ眼、スターより俳優を志向するこだわりの言行が目立つ俳優だ。
日本のスター性を推測できるCM人気順位では上位5位圏内に入るが、いざ本人は非主流・独立・芸術映画に対する特別な愛情を見せている。派手なイケメンながらも冷ややかな目つきに思索的でやさしい雰囲気が魅力だ。疾走する不安な青春の象徴のような人物ながら同時に愉快で猟奇的な役も見せる。鈴木清純、黒澤清、崔洋一、園子温ら実力派監督たちが最も大事にする若手俳優でもある。
演出の勉強のために米国留学をしたが、願書作成でのミスで専攻を演技に変えた。デビュー作は児童用ドラマ『仮面ライダークウガ(2000)』。子供たちよりそのお母さんたちに大人気だったという裏話だ。俳優としてターニングポイントになった映画は主演浅野忠信に劣らない存在感を発揮した『アカルイミライ』だ。
彼は来韓記者会見で「私は少女ファンたちの喚声に慣れない非主流だ」「大衆を意識しながら働きたくないし、枠にはまった役に興味を感じない」というなど、強い自意識を見せる。随時に変わる破格的なヘアスタイル、独特のファッションスタイルも彼らしい自己演出だ。母子関係を主題とした 『東京タワー』は彼の映画では大衆的作品だ。イラストレーターとして登場する彼の絵の実力も見られる。実際でも絵や音楽、短編映画作業を続ける全方向文化人だ。短編映画『フェアリー・イン・メソッド』を発表したことがある。
『東京タワー』は先週全国69スクリーンで2万5000人を呼び入れた。
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