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中国発のSAT混乱…韓国人学生が苦労

ハニョン外国語高校2年のキム某君(18)は、米国への留学を準備中だ。キム君は4月中旬、米国大学進学適性全国テスト(SAT=Scholastic Aptitude Test)を主管する米大学入試委員会(カレッジボード、College Board)のオフィシャルサイトにアクセスした。

6月1日の試験を受験するためだった。試験から5週前までが締め切りになっていて、時間は十分だと考えた。だが、オフィシャルサイト・受け付けの掲示板には「(願書の受け付けが)終わり」となっていた。カレッジボード側は「多くの中国人学生が韓国での試験に願書を出したため、願書の受け付けが早期に終わった」と説明した。

キム君は尋ね当てたすえ、東京で試験を受けることができた。キム君は「2泊3日にわたって母と東京に滞在し、200万ウォン(約24万円)も使った」とした。今年初めの「TOEFL大乱」に続き、SATでも韓国人受験者が願書を提出できなくなる事例が増えている。時間の足りない学生が、SAT受験のため外国へ向うケースも増加している。


◇中国発の混乱=先月20日、デウォン外国語高校の学生約40人とハニョン外国語高校の学生約30人は、10月に予定されたSATに願書を提出しようしたが、失敗した。ある外国語高校の関係者は「韓国内で行なわれる10月の試験に、願書を提出できなかった学生が約200人にのぼる模様だ」と伝えた。一部は、外国で試験を受けたりもする。

カレッジボードが韓国に配分した受験生数は1回あたり約900人。受け付けられた人員がそれを超過すれば、次回を待つか海外へ向わなければならない。早期に締め切る事態が発生したのは、韓国内の受験者数がカレッジボードの予測を上回ったからだ。高校卒業の直後に留学する学生が増加し、SATの需要も増えたことによるもの。ソウル大と高麗(コリョ)大・延世(ヨンセ)大を含む韓国内上位グループの各大学が、SATを反映する「グローバル選考」を設けたのも、受験者数を増やす要因だ。

しかし、さらに大きな原因は中国。デウォン外国語高校の関係者は「カレッジボード側の説明によると、今年初めに中国で行なわれた試験で、不正行為が発覚し試験場数カ所が閉鎖されたためだ」とした。試験を受けられなくなった中国人学生が韓国と日本・シンガポールなどに集中しているのだ。実際、SAT試験場の一つであるデイル外国語高校の場合、10月受験者110人のうち43人が中国人だった。

◇「SATパッケージ」の旅行商品も登場=米大学の随時募集に志願するためには、遅くとも10月まで試験を終えなければならない。こうした事情のため、旅行商品まで登場した。ソウル方背洞(パンベドン)のA留学相談センターは「フィリピンSAT遠征のパッケージ」を販売している。2泊3日の日程に99万8000ウオン。6月の試験では、2人が同パッケージを利用した。留学相談センターの関係者は「10月には大きく増えるだろう」と見込んだ。



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