機密費を造成して数百億ウォンの会社の資金を横領した疑いなどで起訴され、１審で懲役３年を宣告された鄭夢九（チョン・モング）現代（ヒョンデ）自動車グループ会長に２審でも懲役６年が求刑された。

検察は１９日午前、ソウル高裁刑事１０部（イ・ジェホン首席部長判事）の審理で行われた公判で「被告人の容疑事実に対する立証は十分で、１審が懲役３年を宣告して保釈許可状態を維持したのは軽い判決」とし、このように求刑した。

検察は「１審は被告人の機密費造成に対して大企業として不可避な面があるという点を正常参酌事由と見たが、１千億ウォンにもなる部外資金を造成して非公開で消費してきた点、これにより韓国企業の対外イメージにひどい損傷を与えた点などに照らし、厳格に処罰されなければならない」と明らかにした。


鄭会長は２００１年以後、機密費６９３億ウォン（約９２億円）など９００億ウォン台の会社資金を造成、横領して、自動車部品会社（株）ボンテックをグループ系列社に編入する過程で第三者割当有償増資を実施し、息子のウィソン氏とグロービズに、実際の価値に大きく及ばない価格で新株を配当して利益を与えたと同時に、起亜（キア）自動車には損害を被らせた疑いで起訴された。

また１９９９～２０００年精算が予定されていた現代宇宙航空債務に対する鄭会長個人の連帯保証責任を免れるために系列社を有償増資に参加させ、資金難となった現代鋼管が有償増資をすると損失が予想されるにもかかわらず、域外金融会社を設立して現代車、現代重工業の資金を増資に参加させ、損害を与えた疑いとしても起訴されていた。