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米国フォックステレビのシリーズ『プリズムブレイク』の主人公マイケル・スコフィールド役を演じるウェントワース・ミラーが先日訪韓、韓国での高い人気ぶりを確認した。彼の愛称は「石虎弼(ソク・ホピル)」だ。劇中人物「スコフィールド」に似た発音の韓国式名前だ。ところで日帝強点期にも“石虎弼”がいた。1919年3.1運動の歴史的現場を写真と文で世界に知らせたイギリス生まれのカナダ人フランク・ウィリアム・スコフィールド(1889~1970)博士だ。彼の韓国式名前がまさに石虎弼だった。彼はどうして民族代表33人に加わり34番目の民族代表に数えられるようになったのだろうか。
京畿道華城市(ファソンシ、当時水原郡)郷南面堤岩里(ヒャンナムミョン・チェアムリ)で独立万歳運動が起きたのは1919年4月5日。発安(パルアン)市の日だった。発安教会の青年たちが中心になって市の日を利用して大韓独立万歳を叫ぶと市場に集まった人々が独立万歳をともに叫んだという。この日から青年たちが毎晩、後方の山に登って烽火を上げることで万歳運動は続いた。
こうした状況で1919年4月15日午後2時ごろ、有田俊夫日本陸軍中尉が率いる日本の軍警たちが堤岩里に到着した。彼らは万歳運動を鎮圧し、ひどい仕打ちをしたことを謝ろうと来たから15歳以上の男子信徒たちは教会に集まりなさいと言った。信徒が集まると軍警たちは外に出て教会の扉に鍵をかけ、鉄砲を撃ち、続いて火をつけた。この日、教会で死んだ人が22人、庭で死んだ人が2人だったという。
この事件を広く伝えた人が石虎弼博士だった。4月17日、日本による虐殺の知らせを聞きつけ、現場に行って遺骨を拾ってその現場を写真に収め、「水原での残虐行為に関する報告書」を作成して世界に伝えた。著名な獣医学者(細菌学)でもあったスコフィールド博士は1916年、セブランス医学専門学校教授として初めて韓国に来た。韓国人よりもっと韓国を愛した石虎弼は韓国の地に骨を埋めることを願い、1970年4月、他界して国立墓地に安置された。
※諮問委員:国史編纂委員会チャン・トゥクジン編史企画室長、コ・ソンヒ史料調査室長、チェ・ヨンムク編史研究士
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